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【二所ノ関親方 真眼】尊富士の前半戦は「衝撃の1週間」 “攻”しかない取り組み、幕内でも優勝争い

スポニチアネックス / 2024年9月16日 4時18分

<大相撲秋場所8日目>朝紅龍(右)を押し出しで下す尊富士(撮影・藤山 由理)

 ◇大相撲秋場所8日目(2024年9月15日 両国国技館)

 尊富士の前半の戦いに見出しをつけるなら「衝撃の1週間」といったところでしょうか。勝ち越しを懸けた朝紅龍戦。消極的な引きで相手が自滅した形になりましたが、引かざるを得ない強烈な圧力もかかっていました。今場所は一方的な内容ばかりで十両ではレベルの差は歴然。「攻防」がないというか「攻」しかありません。幕内で取っていても、優勝争いをしていることは間違いありません。

 尊富士は新入幕の場所で優勝を成し遂げた実力者。攻めが速く、かつパワーを備えているのが最大の長所です。しかもひとつの物体、鉄合金がぶつかっているような圧巻の攻め。はじかれた瞬間、心身ともに粉砕される相手はたまったものではありません。

 右足首のケガなどで復帰に時間がかかり、今後も体調面には不安が残ります。下がったり引いたりするとケガもしやすくなりますが、今場所の内容を続けていれば問題はないでしょう。一日でも早く幕内上位で見てみたい。そんな期待を抱かせる逸材です。 (元横綱・稀勢の里)

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