巨人・岡本和真 130メートル“壁ドン弾”!連敗止めた決勝23号 M灯最短18日
スポニチアネックス / 2024年9月16日 5時31分
◇セ・リーグ 巨人6―3中日(2024年9月15日 東京D)
巨人・岡本和真内野手(28)が15日、中日戦で決勝の23号ソロを放った。同点に追いつかれた直後の6回先頭で、左翼席上部にある看板横の壁を直撃する130メートルの豪快弾。5日のヤクルト戦以来自身8試合ぶりの一発で、チームの連敗は2でストップした。2位・阪神との2ゲーム差をキープし、優勝へのマジックナンバー点灯は最短で18日。4年ぶりのV奪回へ向けて再加速する。
全てを吹き飛ばすようなひと振りだった。完璧な手応えに岡本和がゆっくりと走り出す。「何とか良い流れを、と思っていた」。同点に追いつかれた直後の6回に決勝の23号ソロ。左翼席上部の看板横の壁を直撃する特大弾にも「それはいつも通り」と表情は全く変えなかった。
4番の役割は誰よりも分かり、背負っている。前日は好機に一本が出せず、チームも連敗。試合後には「僕が打っていればこういう展開にならなかった」と唇をかんだ。雪辱を期した一戦では、3年ぶりに中4日で登板した菅野に報いた。カウント2ボールから、藤嶋の浮いた133キロスプリットを逃さない。「打てて良かった」とうなずいた8試合ぶりの一発。前回も中4日で登板した戸郷を助ける一撃だった。
会心のアーチでも表情を変えない男が前日までのヤクルト2連戦は感情むき出しだった。判定を巡って球審と一触即発の場面も。主砲を入団時から知るベテランの立岡も「あの姿はみんな見たことなかったと思う。本人にしか分からないギリギリのところで戦っていると思う」と証言する。一転、この日はいつものように無表情のままダイヤモンドを一周し、表情を崩したのはベンチ裏に入ってから。この振る舞いも責任感の強さを物語る。
決勝打は両リーグトップの18度目。優勝争いが激しさを増す中で、ここぞの場面での一打が光る。「僕の役割は打つこと」という主将の理想は「1試合1打点の143打点」。目標の打点王に向け、東京ドームではフリー打撃のみグラウンドで行うルーティンにシーズン途中で変更。試行錯誤を繰り返してきた。口癖は「勝てれば何でもいい」。今季、全試合4番として出場しているのは12球団でソフトバンク・山川と岡本和のみ。責任を背負い続け、自分が打っても負ければ多くを語らず、打てなくても勝てば笑顔で報道陣の前に姿を現すのが常だ。
連敗を2で止め、勝利に導いた主砲に阿部監督は「4番が打てば、勝てる確率は上がってくる。ナイスホームランだった」と目を細めた。最短のマジック点灯は18日。岡本和は「勝てばいい。それだけ」と言い残し、帰路に就いた。(小野寺 大)
≪両リーグ最多!勝利打点18&殊勲弾16発≫岡本和(巨)が決勝の23号ソロ。勝利打点は18個目となり、山川(ソ)、ソト(ロ)の各15を上回る両リーグトップと勝負強さが光る。肩書付きの殊勲本塁打は、この日の勝ち越し弾を含め今季16本目。オースティン(D)の13本を上回る両リーグ最多となっている。
また、巨人の最短マジック点灯日は18日のまま。巨人が今日の中日戦と18日のDeNA戦に連勝、その間に広島の1敗もしくは1分けが条件で、広島、阪神の勝敗によってM7~9が出る。
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