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阪神・前川 輝に続き甲子園1号の吉兆V弾 甲子園左打者連弾は05年林威助&金本知憲以来19年ぶり

スポニチアネックス / 2024年9月16日 5時16分

<神・ヤ>2回、前川は勝ち越しソロを放つ(撮影・大森 寛明)

 ◇セ・リーグ 阪神2―1ヤクルト(2024年9月15日 甲子園)

 阪神・前川右京外野手(21)が15日、ヤクルト戦で自身甲子園1号となる決勝の4号ソロを放った。2回に同点弾の佐藤輝明内野手(25)に続く競弾。左打者に不利な浜風が吹く甲子園で球団左打者の2者連続本塁打は2005年10月4日横浜戦以来、19年ぶり。4連勝中のヤクルトを1点差で退け、3連勝で今季最多の貯金10。首位・巨人との2差を守った。

 打者心理とすれば、本塁打が出た直後のバッターは、やりにくいそうだ。少なくとも、前川はそう思っている。「なんて言っていいかわからないけど、打ちにくいです」。一度盛り上がった後の場内の静けさに、居心地の悪さを覚えるようだ。

 だから、直前に佐藤輝が同点弾を打って迎えた2回は、初球の甘い直球をあえて見逃した。空気が落ち着くのを待った。そして、ボールが3つ続いた後、先発・高梨が投じた5球目の148キロを捉えた。「カウント的にも真っすぐ一本でいって」。勝ち越しの4号ソロに、4万2606人が入ったマンモスが揺れに揺れた。

 打った瞬間にそれと分かる弾道で右翼席へ突き刺しながらも、本人は疑心暗鬼だった。「打ったことがなかったので。感触はめっちゃ良かったけど、入るかどうかわからなかった」。智弁学園3年の21年夏の甲子園。準優勝する過程で2本塁打を放ったスラッガーにとって、プロ入り後初の本拠地でのアーチ。自分の眉毛の形をもじって両手を広げる「カモメ・ポーズ」を考案した佐藤輝と、ベンチ前で喜びを分かち合った。この回の2発が、1点差逃げ切りでの3連勝につながった。

 球宴前から、ひそかにホームランを打つ練習に本腰を入れた。打撃練習で、引っ張る時は角度が付くように、ボールの下にバットを入れるようにしてスピンを利かせた。

 「いい当たりが外野の正面ばかりなんですよね。前に落ちるか、頭を越すか、その一本で打率が変わってくるじゃないですか」

 芯を捉えながらアウトになるもどかしさから抜け出すために、流し打ちの巧打を磨くと同時に、飛距離を追い求めた。しかし、プロの洗礼とも言うべき内角攻めに手を焼いた。森下と並ぶリーグ最多の9死球は、他球団から力を認められた証拠。「攻めが厳しいんですよ」と時に打撃フォームを狂わされながら、前進を続けた。甲子園の浜風に負けないこの日の弾道は、努力のたまものだ。

 左打者に不利な甲子園で2者連続弾が出るのは、球団では優勝した05年10月4日の横浜戦以来、19年ぶり。林と金本が競演した当時はV決定後の出来事とはいえ、縁起がいい。担げる験を全て味方にして、残り11試合、巨人との2差を追う。(倉世古 洋平)

 ○…佐藤輝に続いて前川が甲子園初アーチの2者連発。チームの甲子園2者連続本塁打は、17年10月10日の中日戦7回に福留孝介と大山が打って以来7年ぶり。左打者の連発は05年10月4日横浜戦4回に林威助(リン・ウェイツゥ)と金本知憲が打って以来19年ぶり。

 ▽智弁学園・前川の21年夏の甲子園 2回戦の横浜戦で6回に中越え2ラン。3回戦の日本航空戦でも9回に2戦連発となる2ランを放った。決勝の智弁和歌山戦では、3安打を放つも2―9で敗れて準優勝。通算成績は22打数10安打(2本塁打)、7打点の打率・455。

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