日本ハム・万波 「理想的」同点二塁打！天敵スチュワート撃ち

＜ソ・日＞4回、二塁打を放つ万波（撮影・岡田　丈靖）

　◇パ・リーグ　日本ハム3―2ソフトバンク（2024年9月17日　みずほペイペイD）

　日本ハム・万波中正外野手（24）が17日、首位ソフトバンク戦に「6番・右翼」で出場し、1点ビハインドの6回1死一塁から同点の適時二塁打を左中間へ運び、水野達稀内野手（24）の中前打で決勝ホームも踏んだ。昨季から苦手のスチュワートを攻略し、直接対決2連戦の初戦を制し、2連敗でリーグ優勝を許すところだったライバルの胴上げも阻止。チームは18年以来のシーズン勝ち越しを決めた。

　過去の相性は関係ない。打席に立った万波からは独特な雰囲気が漂った。1点ビハインドの6回だ。1死一塁で3ボール1ストライクからの内角寄りの直球を左中間へはじき返した。

　「真っすぐをしっかりと捉えることができました。何とか長打で郡司さんを還したかったので、理想的なバッティングができたと思います」

　痛烈な打球は外野フェンスまで到達し、一塁走者の郡司が間一髪のタイミングで本塁生還。外野から本塁への中継プレーを見て、万波も一気に三塁まで陥れた。序盤から走者を出しながら、攻略できなかったスチュワートから同点二塁打を放った万波も両手を叩いて喜んだ。

　スチュワートに対し、万波は昨季5打数無安打に終わった。今季もこの試合前まで7打数1安打だった。ただ、唯一の安打は7月12日に本拠地でマークした左越え2ラン。この日も、4回に初球カーブを右中間へ二塁打をマークし「今日のスイングはかなり良かった」と振り返る。

　敵地に乗り込んで、首位ソフトバンクとの直接対決2連戦。2連敗を喫すると、目の前で胴上げを見ることになるところだっただけに、絶対に負けられない初戦だった。水野の中前適時打で、万波は勝ち越しのホームも踏んだ。これで最近3試合は10打数5安打4打点。「仮にホークスが優勝した場合、CSは福岡でやることになる。2試合敵地で勝って、戻って来られたらチームにとって大きな自信、アドバンテージになる」。全力を尽くす万波は、しっかりと先も見据えていた。