広島・末包 今季打率6割超え得意の神宮で目覚める! 23戦ノーアーチもこのままでは終われない
スポニチアネックス / 2024年9月18日 5時3分
広島・末包昇大外野手(28)が、18日からのヤクルト戦(神宮)を前に再浮上を期した。相手バッテリーの厳しいマークにタイミングを狂わされ、目下、出場23試合ノーアーチ。打率も・251まで下がった。長く首位を走ったチームも勝負の9月に急失速。残り15試合、このままでは終われない。「その日、その日に自分の長所を出せるように」。得意のツバメ撃ちから、ラストスパートに懸ける。
ルーキー・常広がプロ初星を飾った15日のDeNA戦。2点を先取した初回、なおも2死一、三塁で放った左前打が、6試合ぶりのタイムリーだった。チーム同様に勝負どころで失速し、もどかしい日々を送る末包。冷静に自己分析していた。
「タイミングの部分もそうですが、打ちにいけている状態かというと、そうではない。そういう状況が多かったかなと思います」
反省が口をつく。伏線はあった。快音を発すれば発するほど、厳しくなる相手バッテリーのマーク。当初は内角を攻められ、末包の意識がそこへ向くと、今度は低めに落ちるボールを多投される。1軍で台頭する打者にとっては避けられない配球パターンだ。
「シーズン中盤あたりは内角攻めが多く、内を意識すると投げてこない。真ん中のゾーンに来たら打とうと思っても、そこから落としてくるとか。相手の配球が、狂い出した原因という感じです」
いきおい、3割前後を維持した打率は・251までダウン。それどころか、最大の魅力の本塁打も8月17日のヤクルト戦(神宮)で1試合2発となる8、9号を放って以来、出場23試合でノーアーチが続く。このまま終わるわけにはいかない。末包は百も承知だ。
「要は(バットの)ライン(投球の軌道)出しだったり、打ちにいけるかなので。まずは打てる状態にしておかないと。残り試合も少ないですし、その日、その日に自分の長所を出せるように」
18日からのヤクルト戦はセ5球団で最も高い対戦打率・348をマークしており、神宮でも打率・625を誇る。日々の鍛錬で修正を加え、得意のツバメ撃ちからラストスパート。3年目を迎えて自覚も芽生えている。
「去年とは自分の立ち位置が変わった。去年は正直イケイケドンドン。出場自体が少なかったので、出た試合で何とか…という気持ちでした。今年はある程度、試合に出させてもらっている。その中でどうするべきか…というのもある」
首位・巨人とは5ゲーム差でも、Vの可能性がゼロになったわけではない。クライマックスシリーズ進出争いもある。大砲がバットでチームと自身のよどんだ流れを変える。(江尾 卓也)
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