元大関・貴景勝が現役引退へ 28歳1カ月は平成以降の横綱大関で最年少 首痛で決断…常盤山親方明かす
スポニチアネックス / 2024年9月20日 18時1分
大相撲の元大関・貴景勝(28=常盤山部屋)が20日、日本相撲協会に引退届を提出したことが分かった。師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)が明らかにした。また、年寄「湊川」を襲名したと相撲協会が発表した。
5年ぶりに関脇に転落した今場所は、初日から2連敗して首の痛みで3日目から休場。10勝以上での大関復帰は果たせなかった。休場中に師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)と話し合いを重ね、決断に至った。
大関在位30場所。幕内優勝回数は、歴代大関では魁皇(現・浅香山親方)の5回に次いで2番目に多い4回。決定戦で敗れた優勝同点も3回あった。一方で両膝、首、大胸筋など度重なるケガの影響でカド番を計9度も経験。満身創痍(そうい)ながら強い精神力で何度も脱出して大関の地位を保ってきたが、夏場所と名古屋場所の2場所連続で負け越してついに陥落した。
兵庫県芦屋市出身。小3で相撲を始め、小学生の頃から全国大会で活躍。兵庫・報徳学園中3年時には中学横綱に輝き、埼玉栄高では世界ジュニア選手権無差別級優勝など計5冠。3年の秋に貴乃花部屋(当時)に入門し「佐藤」のしこ名で2014年秋場所で初土俵を踏んだ。16年夏場所、19歳で新十両昇進。17年初場所、新入幕を機に「貴景勝」に改名した。18年秋場所で新三役に昇進し、翌九州場所で初優勝。19年春場所後、22歳7カ月の若さで新大関に昇進した。
新大関で迎えた19年夏場所で右膝を負傷し、2場所連続休場で関脇に転落。1場所で復帰し、そこから約5年間大関の地位を守った。その間に3度の優勝を果たし、何度も綱獲りに挑んだが番付の頂点には届かなかった。幕内優勝4回、十両優勝1回、幕下優勝1回、序二段優勝1回、序ノ口優勝1回。殊勲賞3回、敢闘賞2回、技能賞2回。金星3個。幕内成績353勝219敗110休。通算成績441勝254敗110休。
28歳1カ月での引退は、平成以降に昇進した大関・横綱では最年少。大正以降でも双羽黒(24歳4カ月)、大受(27歳1カ月)、玉の海(27歳7カ月=死去)に次ぐ若さでの引退となる。
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