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チェコ野球振興の旗振り役に 巨人育成の新外国人フルプ

スポニチアネックス / 2024年9月28日 8時3分

育成契約を結び、26日に会見したマレク・フルプ(撮影・西川祐介)

 NPB初のチェコ国籍選手が誕生した。巨人が昨年のWBCでチェコ代表だったマレク・フルプ外野手(25)と育成契約。背番号「037」のユニホームを着て入団会見に臨み「とても気持ちが高ぶっています。この球団で自分自身を高めるためにやってきました」とハングリーさを伺わせた。

 1メートル93、99キロの鍛えられた体格を持つ右の大砲。昨年WBCの日本戦で佐々木(ロッテ)から痛烈な左翼線二塁打を放つなどしたプレーを見た阿部監督が、球団に調査を依頼。今季所属していた米独立リーグでのプレーを視察して改めて潜在能力の高さを感じて獲得に至った。

 野球人気が高いとは言えないチェコだが、「父が野球に携わっていて、リーグのコーチを僕が小さい頃からやっていた。その影響で遠征についていったり、バットボーイを経験したり。他にも陸上とかホッケーとかやっていたけれど、野球が一番身近にあったスポーツでした」とフルプにとっては野球が生活の一部だった。

 日本の野球を知ったきっかけは、12年にBC石川でプレーした母国出身のヤクブ・スラディック氏(34)。日本球界で初めてプレーしたチェコの先輩だ。目立つ活躍はできなかったが、異国で挑戦する姿から刺激を受けた。日本の野球に興味を持つようになり「自分もここでプレーしてみたいと意識するようになった」と夢見た。

 端正なルックスの25歳は「日本食はとても好き。寿司と和牛ステーキ」とさわやかな笑顔を浮かべた。日本での挑戦が持つ意味は自身の成功だけではない。「チェコの野球を推進する立場を担っていると感じている。チェコで野球をやるのは珍しいことだったけれど、自分もこういう夢をかなえることはできた。今の子供たちも自分のように夢をかなえることができると伝えていきたい」。母国の野球振興の一躍を担っている。(記者コラム・青森 正宣)

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