アメフト立命大 OL森本が燃える大一番 関大DL芦川と「完全決着」の時は来た
スポニチアネックス / 2024年9月29日 16時43分
◇関西学生アメフト1部リーグ 第4節 立命大48ー31神戸大(2024年9月29日 王子スタジアム)
立命大の闘将が7TDを奪ったオフェンスの先頭にいた。開幕4連勝を懸けた神戸大戦。パスでもランでも、OL森本恵翔(4年)の奮闘なくしてゲインはない。「試合のテーマにしていた“入り”という部分では良かったけど、その意識がメンバーが替わった後半になくなってしまった。そこが課題」。前半を41―7で折り返しながら、後半は7―24。副将は表情を緩めることなく、試合を総括した。
順調に白星を並べて迎える次節の関大戦(10月14日、たけびし)。勝利だけを求める一戦に、個人的な思いも重なる。対面で戦う関大DL芦川真央(4年)は野球に打ち込んでいた小学校時代からのライバル。小6の初対戦では、当時身長1メートル77だった森本が「オレよりでかいヤツがいるのか」と驚かされ、試合で本塁打も見せつけられた。中学校に入ると、森本が「紀州ボーイズ」、芦川が「日高ボーイズ」へ進み、高校もそれぞれ初芝橋本、大阪桐蔭と強豪校に進んだ。その後、直接の対戦経験はないものの、森本は高校通算34本塁打と強打でならし、「ちょっと僕の方がリードしていたかな」と笑う。
運命の糸が再び重なるのは高校卒業時。コロナ禍で全国大会が中止された4年前のある日、森本は芦川から電話で「告白」された。「オレ、大学でアメフトやるねん」。すでに立命大で楕円球を追うことを決めていた森本が、心底驚いたのは言うまでもない。関西1部の強豪校に分かれ、芦川が今年からDLに転向し、訪れた決着の時。「負けたくないですね」と表情を引き締めた後で、オフェンスのキープレーヤーとしての自覚が口をついた。
「過去8年間、チームとして甲子園に行けていない以上、慢心するのはやめて、しっかり準備するしかない」
芦川と同じく、森本も「甲子園でプレーするために」アメフトの門を叩いた。感傷は胸にしまいこみ、1プレー遂行のために、森本が体を張る。
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