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【スポニチスカウト部(31)】中央学院・颯佐心汰内野手 快足強肩の遊撃手 打撃も開花

スポニチアネックス / 2024年10月1日 6時2分

課題の打撃力も向上した中央学院・颯佐。遊撃手一本で勝負に挑む

 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手の素顔を紹介する。第31回は今春の選抜で4強入りした中央学院(千葉)の颯佐心汰(さっさ・ここた)内野手(3年)。投手としては最速148キロをマークした強肩を武器に、今後は遊撃手一本で勝負する。

 10月24日のドラフトまで1カ月を切った。運命の日に起きるドラマは「喜」か、はたまた「悲」か。プロ志望届を提出した選手たちは、不安も感じながら日々を送る。千葉を代表する遊撃手の颯佐。「夏が終わってからプロに対応できる技術、体を身に付けることを目標にしてきた。これからも同じことを続けるつもり」。すでに照準はプロ入り後に定め、努力を積み重ねる。

 アピールポイントは12球団全てのスカウトが知っている。マウンドに立てば148キロをマークする強肩、そして50メートル走5秒8の快足。課題は高校通算5本塁打の打撃力だった。高卒野手は打撃力に自信を持つ選手でも、プロ入り後は壁にぶつかる。すんなり順応する高卒野手はなかなかいない。

 ただ、その打撃力が開花している。夏の千葉大会開幕直前だった6月下旬。脱力して打つ感覚をつかんだ。従来はスイングの際に100%の力を込めていたが、スイングの瞬間も80%までに力をセーブすることでヘッドを走らせるコツを覚えた。「柵越えが増えたり、確実性が上がってきたことは凄くいい」と好感触。木製バットで練習する現在も、打撃練習では金属バットと遜色ない飛距離をマークしている。

 実は運命の日は今年2度目。今春の選抜出場は関東地区の当落線上で、1月26日の出場校発表で選出された際には相馬幸樹監督も涙を流したほどだった。ドラフトで「さっさここた」の名は呼ばれるか。「本当になかなか味わえない緊張感がある。自分は2度も味わうことができるので恵まれているのかな」。大舞台でもハートの強さを見せた男は運命の日までの日々もとことん楽しむつもりだ。 (柳内 遼平)

 ☆球歴 高根台三小2年から野球を始め、高根台中では船橋シニアに所属。中央学院では3年春に自身初の甲子園出場で4強。憧れの選手はフィリーズのトレー・ターナー。

【記者フリートーク】

 昨年のドラフトで遊撃手としてプロ入りした選手の現状はどうか。2年だった22年夏に仙台育英(宮城)を甲子園優勝に導いた阪神・山田は、25日時点で2軍で102試合に出場し、打率・217、0本塁打。東海大熊本星翔の百崎も阪神入りし、2軍70試合の出場で打率・167、1本塁打。ともに高校時代は打線の軸を担ったがプロの壁は高い。

 決して打撃力を高く評価されているわけではない颯佐も、プロ入りできたとしても壁が待っている。ただ、プロ入り当初は「打てるキャラ」でなかった育成選手が1軍で2桁本塁打を何度も打つまで成長することがある。ソフトバンク・甲斐らがそう。颯佐も誰よりもバットを振り続けるしかない。(アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

《密着YouTube動画再生数 常総武田回を超えられるか》 YouTubeチャンネルの「スポニチドラフト」では、アマチュア野球の注目選手に一日密着するシリーズが人気。今回は紙面と動画連動で颯佐に密着した。今春の選抜前には常総学院(茨城)のスラッガー・武田勇哉内野手(3年)に密着し、9月25日時点で9万再生超。同じ船橋市出身で幼少期から武田を知っている颯佐は「前から“一日密着”は見ていて、武田回もチェックしています」。選抜では常総学院は2回戦敗退で、中央学院は4強進出。動画再生数はどちらが制すだろうか。

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