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【筑後鷹】斉藤大将 和田の姿勢に刺激を受けた29歳 変則左腕の武器生かし、1軍定着狙う

スポニチアネックス / 2024年10月1日 5時3分

ソフトバンクの斉藤

 7月に西武から加入したソフトバンクの斉藤大将投手(29)は育成選手の史上初のトレードとして話題になった。高校時代は同学年のパドレス・松井裕樹(28)としのぎを削り、西武にはドラフト1位で入団。左肘じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)もあり頭角を現せなかった。ホークスファンにあまり知られていないこれまでのキャリアをひもとく。

 トレード移籍から3カ月。左スリークオーターから投げ込む斉藤のボールには少しずつ“嫌らしさ”が出てきている。9月6日のウエスタン・リーグ広島戦で1回無失点で移籍後初勝利。今季、同リーグでは11試合に登板して、防御率3・86でシーズンを終えた。「気持ちを新たに頑張ろうとやっている。左の変則と変化球という特長をもっと出していきたい」とアピールポイントを語った。

 140キロ台中盤の直球とスライダーという投手だったが、桐蔭学園時代に沈むスクリューを習得。「試合中にぶっつけ本番で投げたらコントロールできて空振りが取れた」と感覚をつかんだ。「自信を持っているというより、ないといけない球です」とスライダーとともに生命線にしている。

 高校時代、神奈川県内の同学年には桐光学園に松井裕樹(現パドレス)がいた。2年夏に決勝で投げ合い、3回2/3、3失点で降板して敗れた。松井はその年の甲子園1回戦で22奪三振を記録し、一気にスターダムへと上がった。「あのチームに負けないと頑張れたのはある。点を取られたら負けるという感じだった」とその存在が刺激だった。

 明大でも3年時には大学日本代表に選出された。ドラフトでは競合で西武から1位指名を受けた。「ありがたかったですけど、自分ではもっと下だと思ったので正直驚きました」と述懐する。ルーキーイヤーは7月のロッテ戦でプロ初勝利を挙げたが、徐々に制球難で苦しむ。1軍での登板は1年目が16試合だったが、9試合、7試合と年を追うごとに減っていった。21年には左肘にメスを入れて1年以上の長期離脱を余儀なくされたが、まさに“ケガの功名”となった。手術前には「ボールが抜けちゃうことが体に染みついてました」。その感覚が約半年もボールを投げられなかったことでリセットされた。復帰後は「ちょっとずつ抜けない自信もついた」と転機になった。

 ソフトバンクに移籍し、筑後市のファーム施設で43歳の最年長、和田の取り組む姿勢に刺激を受けた。「ひとつひとつが丁寧」と目に焼きつけた。新人選手や他の育成選手からも学ぶところがあるという。「どんな選手でも自分より優れている部分が絶対にある。全員から一個ずつ取る」と強い探究心を持っている。

 29歳。西武時代に3度の戦力外通告を受けただけに「来年契約があるかどうかわからないですけど、しっかりやる」と言った。何度転んでも立ち上がってきたドラ1左腕の目は燃えていた。

 (杉浦 友樹)

 ◇斉藤 大将(さいとう・ひろまさ)1995年(平7)6月3日生まれ、東京都江戸川区出身の29歳。神奈川・桐蔭学園では2年夏の県準優勝が最高。明大では3年時に大学日本代表に選出される。17年ドラフト1位で西武入団。今夏にトレードでソフトバンクに加入した。趣味は釣り。1メートル78、80キロ。左投げ左打ち。

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