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【蹴トピ】過密日程に選手は限界 ストライキの可能性も 「フィジカル維持不可能」マンCロドリは今季絶望

スポニチアネックス / 2024年10月2日 6時1分

アーセナル戦で負傷交代したマンチェスターCのMFロドリ(中央)(ロイター)

 過密日程への批判が渦巻く中でマンチェスター・シティーのスペイン代表MFロドリ(28)が右膝の負傷で今季絶望になった。ストライキの可能性に言及するなど選手の負担増に警鐘を鳴らしていたバロンドール(世界最優秀選手)候補が8カ月を残してシーズンを終了。問題点に迫った。

 マンチェスターCのリーグ4連覇を支えた司令塔の離脱。グアルディオラ監督がロドリに関し「今季が終わった」と公表したのは9月27日だった。同22日のアーセナル戦で負傷し、右膝の前十字じん帯と半月板を手術。昨季終盤の故障でそもそも出遅れていたMFはスペイン代表の1試合を含め、公式戦出場わずか4試合という短いシーズンを終えた。

 行く末を暗示するかのような発言だった。インテル・ミラノとの欧州チャンピオンズリーグ(CL)開幕戦を翌日に控えた9月17日の会見でロドリは「試合が多過ぎる。人々がいいサッカーを見たいなら我々には休息が必要なんだ」と訴えた。

 今季、出場チーム数が32から36に増えた欧州CLは1次リーグが2試合増加。16強を懸けたプレーオフに回れば従来より最大4試合も多く戦う。さらにシーズン最後には32チーム制に改編され、勝ち上がれば最大7試合、約1カ月にわたって拘束される新形式のクラブW杯が待ち受ける。

 ロドリは今夏の欧州選手権でスペインの優勝を支え、大会MVPに選ばれるなど昨季はクラブと合わせて66試合に出場。「選手が最高レベルで競技を続けられる最適な試合数は40から50。それを超えるとフィジカル維持が不可能になる。今季は70から80になるかも」と不安を指摘。さらに「我々はそれ(ストライキ)に近づいていると思う。選手みんなの意見として、この状況が続けば他に選択肢はない」と話していた直後の負傷離脱だった。

 新クラブW杯に関しては6、7月に国際プロ選手会(FIFPRO)や欧州リーグ連盟などが、国際サッカー連盟(FIFA)が大会改編と日程を独断で決めたことなどが欧州連合(EU)基本権憲章の侵害や支配的地位の乱用に当たるとしてブリュッセルの商業裁判所やEUの行政執行機関である欧州委員会に立て続けに提訴。選手には新たな負担増を象徴するいわく付きの大会となりつつある。

 FIFPROによれば昨季、クラブと代表の合計でシーズン最多出場を記録したのはマンチェスターCとアルゼンチン代表で75試合の数字を残したFWアルバレス(現Aマドリード)で今夏の南米選手権とパリ五輪でも主力を務めた。欧州CLの試合増と新クラブW杯開催で今季は最大86試合に上るとの試算もあり、トットナムの韓国代表FW孫興民(ソン・フンミン)は「我々はロボットではない」と不満を隠さない。

 欧州選手権で準優勝と昨季最終盤まで戦ったイングランド代表MFベリンガムは、8月にRマドリードでふくらはぎを痛めて1カ月近く離脱。「忙しかったシーズンの後で体が休めと言っている」と嘆いた。Rマドリードのフランス代表FWエムバペも9月下旬に太腿裏を負傷。一方でノルウェー代表で欧州選手権出場を逃し、十分休んだマンチェスターCのFWハーランドは開幕5試合で10得点とリーグ史上最速で2桁を記録した。ロドリは「我々が求めていることの鍵がここにある」とリフレッシュの重要性を指摘している。

 【FIFPRO調査 過重労働アラカルト】

 ☆地球4周 トットナムのアルゼンチン代表DFロメロは昨季、16万2978キロの移動を記録。地球4周分に相当する距離で、元日本代表DF吉田麻也は22年6月に4年間で地球8周分の移動を繰り返したことを明かしたが、ロメロはわずか1年でその半分に到達。

 ☆2日連続 モナコの日本代表MF南野拓実は2月3日にアジア杯カタール大会準々決勝イラン戦で後半22分から出場。敗退を受けてクラブに戻ると、24時間以内に始まった4日のルアーブル戦で後半25分から出場した。FIFPROは調査で「4446キロ、約6時間のフライトを経ての出場は間違いなくパフォーマンスと回復に影響があった」と指摘。

 ☆19連戦 コンディション維持のため中5日の試合間隔確保を推奨するFIFPROは週2試合の過密日程で生じる中4日以下の試合を「連戦」と定義。6試合以上の連戦回避を求めているが、オランチョ(ホンジュラス)の同国代表MFアレクサンダー・ロペスは昨季、19連戦を記録。

 ▽新形式のクラブW杯 4年に1度の開催で第1回が来年6月15日に米国で開幕し、7月13日まで行われる。21~24年の各大陸王者を軸に32チームが参加。8組に分かれて1次リーグを戦い、各組2位までが決勝トーナメントに進む。出場枠は1カ国2チームの制限があるが、大陸王者は制限外で南米ではブラジル3チームの出場が確定。従来のクラブW杯に近い各大陸王者による毎年開催のインターコンチネンタル杯も新設され、欧州王者が12月18日の決勝で残る大陸王者の戦いを勝ち抜いたチームを迎え撃つ。こちらも過密日程の一因となりそうだ。

 ≪スペイン 首位バルセロナ今季初黒星≫欧州各リーグ(23~29日)でスペインは首位バルセロナがヘタフェを1―0で下した後にオサスナに2―4で敗れて今季初黒星。開幕からの連勝は7で止まった。イングランドはリバプールがウルバーハンプトンに2―1で勝ち、トップに浮上した。ドイツは1位バイエルン・ミュンヘンが昨季王者レーバークーゼンと1―1で引き分けて開幕からの連勝が4でストップ。イタリアはナポリがモンツァを下し、勝ち点13の首位。フランスはパリ・サンジェルマン、モナコが同16で並んだ。

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