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広島・野村祐輔 信念の「準備」怠らずデビューから211試合連続先発登板「悔いなし」

スポニチアネックス / 2024年10月6日 5時47分

<広・ヤ>ナインに胴上げされる野村(撮影・長嶋 久樹)

 ◇セ・リーグ 広島3―1ヤクルト(2024年10月5日 マツダ)

 広島・野村祐輔投手(35)が5日、ヤクルトとの今季最終戦で現役最後のマウンドに上がり、1回無失点で有終の美を飾った。デビューから211試合連続先発登板で自らのプロ野球記録を更新。今季最多3万2011人を集めた本拠地で背番号19のユニホームに別れを告げた。12年新人王、16年最多勝など13年間で通算80勝を挙げた。

 野村はやり切った。21球を投げて1回無失点。本拠地の温かい拍手に包まれ、すがすがしい表情でマウンドに別れを告げた。

 「寂しい思いと、たくさんの声援をいただいて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今はホッとしています。本当に悔いなく終われました」

 長岡に中前打され、並木は二ゴロ。丸山和をチェンジアップで空振り三振に斬り、最後は村上から再びチェンジアップで空振り三振を奪った。ベンチ前ではチームメートと固い握手を交わし、深々と一礼して退いた。

 「準備をすることがとても大事だと13年間やって一番思った。そこを怠らずにやっていけば、長く野球を続けられると信念を持ってやってきた」

 デビューから全て先発で通算211試合はプロ野球記録。先発一筋で「準備」を大切にしてきた。きっかけは15、16年に一緒にプレーした黒田博樹氏(現球団アドバイザー)の姿勢だ。「黒田さんが準備をされている姿を見て、“僕はこんなもんじゃダメだな”と気づいた。まねじゃないですけど、黒田さんのような投手になりたいという思いで今日まで続けられた」。一番の思い出は12年4月1日の中日戦で迎えたデビュー戦。同9月30日の阪神戦で広陵の先輩・金本知憲氏と対戦できたことも「広陵に入った時から憧れの選手で、本当にうれしかった」と振り返った。

 6月には35歳を迎えて衰えを感じた。「制球も投球フォームも自分が想像しているようにならなかった」。重視する再現性で理想と現実の乖離(かいり)が生じ、映像で確認して必死に修正しても、若い頃のように体が言うことを聞いてくれなかった。家族や恩師らに進退を相談。9月24日に引退を決断した。

 試合後のセレモニーには広陵高・中井哲之監督、明大時代の監督だった善波達也氏の恩師2人がサプライズ登場。花束を贈られた。「良いときもありましたが、皆さまの温かい応援や支えがあったからこそ、ここまで頑張って来られた。13年間カープでプレーできたことを誇りに思います」。チームメートによる胴上げで7度宙に舞った。先発一筋で駆け抜けた13年。惜しまれつつ背番号19のユニホームを脱いだ。 (長谷川 凡記)

 ◇野村 祐輔(のむら・ゆうすけ)1989年(平元)6月24日生まれ、岡山県出身の35歳。広陵では3年夏の甲子園で準優勝。明大ではリーグ戦通算30勝。11年ドラフト1位で広島入団。抜群の制球力で1年目から先発ローテに定着し、防御率1・98で新人王。16年は16勝3敗で最多勝と勝率第1位のタイトルを獲得し、リーグ優勝に貢献。1メートル77、85キロ、右投げ右打ち。

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