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阪神・佐藤輝 岡田監督に日本一の花道を 退任発表“恩師”のために「最後、勝って終われれば」

スポニチアネックス / 2024年10月7日 5時17分

ティー打撃に励む阪神・佐藤輝(撮影・須田 麻祐子)

 阪神は6日、12日から始まるDeNAとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)に備え、舞台となる甲子園で全体練習を再開した。練習前には岡田彰布監督(66)が選手、スタッフらを集め、今季限りで退任する意向を伝えた。22年オフの監督就任時からメディアを通して厳しい言葉をもらってきた佐藤輝明内野手(25)は、“恩師”の花道を球団初の日本一連覇で飾るべく、ポストシーズンでの必勝を誓った。

 佐藤輝は、普段以上に引き締まった表情で黒土を駆けた。2日間の完全休養を経て、チームはCSファーストSに向けて再始動。約2時間、フリー打撃や三塁守備で軽快な動きを披露した。

 午前11時からの練習開始の直前。選手やスタッフが集められ、岡田監督から、今季限りで退任する意向を伝えられた。「去年ができ過ぎていたから今年はそんな成績も良くなかったけど、少しでも長く野球できるように頑張ろう」。冷静な口調で話し始めた将の言葉を一語一句、胸に刻んだ佐藤輝は練習後、「完全に(監督の)期待に応えられたか、というと、そうではない。最後、勝って良い形で終われれば」と言葉に力を込め、クラブハウスへと引き揚げた。

 チームの浮沈を握る若き大砲に、岡田監督の求めるレベルは高かった。就任直後の22年秋季安芸キャンプでは、取り組む姿勢を問われて強制送還寸前だった。シーズン中は2年連続で同様の理由で2軍降格を命じられた。優勝を争っていた今年の9月23日の巨人戦では、得点圏に走者を置いた3打席を含む4打数無安打に終わってチームが零敗を喫すると苦言の対象に。6回無死二塁の先制機であっさり中飛に倒れたことについて、「チーム打撃」をしない姿勢にダメ出しをされた。

 「期待はしてもらっていたと思う」と佐藤輝。それも、期待の裏返しに他ならなかった。周囲の誰しもが認めるポテンシャルの高さに加え、一撃で試合の雰囲気を変えることのできる希少なスラッガー。だからこそ、メディアを通して厳しい言葉を浴び続けた。

 恩返しのチャンスは残っている。球団初のセ・リーグ制覇は逃しても、CSからの下克上の道がある。昨季終了後、テレビ番組で佐藤輝が「アレ」と「連覇」を足して、来季のスローガン候補に「アレンパ」を提案すると、「初めて佐藤が凄いと思った。これは、なかなか大したもんだよ」と称賛された。“恩師”を「日本一アレンパ」の花道へ導くのは、佐藤輝のバットがふさわしい。(石崎 祥平)

 ≪岡田監督の輝評≫

 ▽22年11月12日 秋季キャンプ中、大山とのランチ特打を見て「入ってきた時が一番、良かったんちゃう?」

 ▽23年4月9日 開幕から8試合で打率.160。「そら打てんかったら外すよ」

 ▽6月24日 DeNA戦後に2軍降格決定。「見ての通り。スリーワンから、あんなクソボールを振るからのう」

 ▽7月10日 (佐藤輝の代わりに渡辺諒を使ったら、と問われ)「それやったら、終わってしまうやんか。俺は別にかめへんけど。終わってしまうと思うよ、今度は」

 ▽11月6日 森下とともに侍ジャパンに招集され、秋季キャンプは不参加。「一番鍛えたいヤツが2人おらんけどな」

 ▽11月27日 新スローガン候補として「アレンパ」を掲げたことについて「初めて佐藤を凄いと思った」

 ▽24年5月14日 中日戦8回のバント処理で落球。逆転負けを招いて2軍降格を決め「いけたと思うたけどな。あれで終わりよ」

 ▽7月12日 中日戦で4三振し「前に打ったらええねん。いつも言ってるやん、三振は何も起きないって」

 ▽8月31日 巨人戦で戸郷からの逆転3ランで勝利を挙げ「そら一番のバッティングやんか。ホームランやから」

 ▽9月25日 23日巨人戦6回、無死二塁からの中飛凡退を振り返り「完璧に失敗したよ。進塁打のサインを出したら良かった」

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