橋本環奈 「おむすび」でパラパラ披露へ
スポニチアネックス / 2024年10月7日 8時17分
【牧 元一の孤人焦点】10月7日放送のNHK連続テレビ小説「おむすび」で俳優の橋本環奈(25)が演じる主人公・米田結が今後、「パラパラ」を踊る流れとなった。
パラパラは昭和の時代の1980年代半ばに生まれたダンス。このドラマで現在描かれているのは平成の時代の2004年だ。
制作統括の宇佐川隆史さんは「自然な流れだった。このドラマでギャル文化を取りあげることになった時、ギャルと言えばパラパラというイメージが私たちにはあった。取材してみると、2004年の頃はまだパラパラが踊られていて、そして、そこに非常に奥深いものがあった」と明かす。
ドラマは「博多ギャル連合(通称・ハギャレン)」が、約2カ月後に開催される地域イベント「糸島フェスティバル」のアマチュアパフォーマンス部門で、パラパラのショーを披露する流れになっている。
宇佐川さんは「パラパラのことを取材した時、それを踊る女性たちの一生懸命さにうらやましいくらいの青春を感じた。私たちは彼女たちが踊っている姿を見てきたが、その大変さ、真剣さについては考えたことがなかった。実際の練習のことや、それに懸ける思いを聞くと、私たちが経験して来た青春と何ら変わらない熱いものを感じた。これを結にも経験させたい、そうすれば見て頂くみなさんにも共感してもらえるのではないかと考えた」と説明する。
ハギャレンのメンバーはルーリー、タマッチ、スズリン、リサポン。演じているのはそれぞれ、みりちゃむ(22)、谷藤梅咲(25)、岡本夏美(26)、田村芽実(25)だ。4人はいずれもこの作品のオーディションで選出された。
「図らずも4人ともアイドル活動をした経験があった。ただそれでも『パラパラは難しい』と言っていた。パラパラの振りはシンプルに見えるが、取材してみると、どの角度、どのタイミングで止めればまとまって見えるかなど、ミリ単位、ゼロコンマ何秒単位の動きであることが分かった。それで2カ月くらいかけて徹底的に練習した。個人練習も豊富で、4人とも時間を見つけては踊っていた」
橋本もかつてはアイドルグループ「Rev.from DVL」のメンバーだった。
「橋本さんは別の仕事もあって他のメンバーより練習を始めるのが遅かった。ところが、始めてみると、覚えるのが早くて驚いた。最初、衣装合わせの時に1時間ほどパラパラを習う機会があって、他の4人のように1時間では1番のサビの部分くらいまでしか覚えられないだろうと思っていたら、最後まで覚えてしまった。橋本さんは物事への関心が強く、楽しみながら真剣に取り組む。その姿勢がこちらに伝わって来た。いろんな仕事をすることで得た力を感じた。橋本環奈さんが橋本環奈さんたるゆえんだと思った」
結は当初、パラバラの素人で、橋本の芝居はパラパラをうまく踊れないところから始まる。
「橋本さんは『そちらの方が難しい』とおっしゃっていた。『へたに踊る演技』をしてしまうと、わざとらしく映ってしまうが、自身が覚えたての頃のことを思い出しながらリアルに演じて頂いたと思う」
パラパラのクライマックスは糸島フェスティバル。そこで橋本らはどんなパフォーマンスを披露するのか。期待が高まる。
◆牧 元一(まき・もとかず) スポーツニッポン新聞社編集局文化社会部専門委員。テレビやラジオ、音楽、釣りなどを担当。
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