古巣・神戸もイニエスタ惜別 DF酒井「離れていても、常に繋がっている」天皇杯制覇など共闘

23年、神戸退団セレモニーでファンの声援に応えるイニエスタ

　元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタの現役引退に接し、古巣・神戸も惜別メッセージを送った。千布勇気社長（39）の名義でコメント、DF酒井高徳（33）は動画で思い出を口にした。

　千布社長は「世界的なプレーヤーがJリーグでプレーしたことは神戸のみならず、世界中のファンの関心をJリーグへと集める契機となり、クラブはもちろん、日本サッカー界へ大きな影響を与えてくれました。スペインやヨーロッパとは大きく異なるであろう文化を受け入れ、溶け込もうとしてくれたこと、神戸を、日本を愛してくれたことを私たちは誇りに思いますし、決して忘れることはありません」などと感謝。そして「これまでヴィッセルで新たな歴史をトモニ創ってきたイニエスタ氏と将来別の形でトモニ歩める日が来ることを心から願っています」と今後も良好な関係を続けていくことに期待した。

　また酒井は「僕が（ドイツから）帰国した理由の一つでもある。」とあらためてイニエスタの存在が19年夏の日本復帰の要因と強調。「自分の感覚でプレーするのはいつでもできる。超一流選手のタイミングや考え方を経験できるのは限られた人しかできない。自分がそういう選手に少しでも近づこうと練習後には聞きに言ったりもした。アンドレスの感覚を盗む、感じられるかは意識していた」と振り返った。現在もチームが勝利した後や自身が負傷した時などには連絡をくれるといい「退団しても、凄くチームにも自分たちにも気を遣ってくれた。（住んでいる）離れているけど、常につながっている」と話した。

　イニエスタは18年7月にバルセロナ（スペイン）から完全移籍で加入。23年7月まで5年間、在籍した。その間、クラブ初タイトルとなる19年度天皇杯優勝や2度のACL出場に貢献し、クラブの世界的知名度獲得に尽力した。