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高橋塁&藍 悔し涙から7年 2人で獲る初めての日本一へ「非常に楽しみ」 11日にバレー新リーグ開幕

スポニチアネックス / 2024年10月9日 4時32分

談笑する高橋藍と兄の塁(右)(撮影・岸 良祐)

 バレーボールの新リーグ「大同生命SVリーグ」は11日に開幕する。同日に1試合だけ開催されるオープニングマッチでは、男子の昨季王者サントリーと同準優勝の大阪ブルテオン(大阪B)が激突し、イタリアから帰国したサントリーの高橋藍(23)が国内リーグデビューする。パリ五輪でも活躍した日本代表の若きエースは、兄の高橋塁(24)と同じチームで初代王者を目指す。

 開幕戦を前に高橋藍は「非常に楽しみ」と笑顔を見せ「ファーストポイント。自分に上がってくれば決め切る」とリーグ最初の得点者として名前を刻むことにも意欲を示した。

 イタリアで3季を過ごし、昨季は決勝に進むなど実績を残した。欧州に残る選択肢もあったが「新しい経験を得たい。世界一を目指すサントリーなら成長できる」と帰国を決めた。塁の存在も決断を後押しした。一緒にサウナに行くなど私生活でも仲の良い兄とともに新たな戦いに挑む。

 バレーボールを始めたのは兄の影響だった。母・小百合さんによると、予約していたドラマの放送時間が変更になり、間違って録画された女子日本代表の試合を見た塁が栗原恵のプレーに一目ぼれ。「バレーボールをやりたい」と言いだした。

 ボールを買い与えると、自宅の前にある公園で鉄棒をネットに見立てて兄がスパイクを打ち、弟がレシーブするのが日課になった。

 「塁はコツコツやるタイプ。藍は一目見れば何でもすぐにできる。勉強もスポーツも要領が良かった」(小百合さん)。弟はキャッチボールでは保育園児では投げられない距離から球を投げた。サッカーもすぐにうまくなった。鉄棒の逆上がりも兄より先にできた。

 当初バレーボールには興味を示さなかった。公園での練習も兄に「行くぞ」と誘われて付いて行くだけ。塁は小学3年で地元クラブに入団したが「僕も入りたい」とは言わなかった。ただ1年後に入団し、試合に出場してから目の色が変わった。2年生ながら上級生に交じってレシーブ、スパイク、サーブで才能を発揮。バレーボールの楽しさに目覚めた。

 京都・蜂ケ岡中では3年の塁がエース、1年の藍がリベロで全国大会に出場した。塁が卒業後、エースになった藍は3年連続全国大会出場を果たした。

 兄を追って東山に進学すると塁が3年、藍が1年でインターハイに出場。しかし春高は京都府予選決勝で敗退。「兄弟で春高出場」の夢はかなわず、責任を感じた藍は泣きながら塁に「ごめん」と謝った。同じユニホームを着るのはそれ以来だ。

 藍は3年時に春高で優勝し、日本代表に選出され2度五輪の舞台を踏んだ。急成長を遂げた弟は「高校生の時までは塁に助けてもらったけど、今は一人のバレーボール選手として高め合っている。ライバルであり、お互いを刺激し合える存在に変わった」と話した。

 塁は「バレーの意識は上がったけど、それ以外は可愛い弟。2人で優勝したことがないので初めて2人で獲りたい」と力を込める。悔し涙を流してから7年。兄弟で新リーグの初代王者を目指す。藍は「チームを日本一にするのが自分の役割」と自覚をにじませた。 (福永 稔彦)

 ◇高橋 塁(たかはし・るい)2000年(平12)1月14日生まれ、京都市出身の24歳。東山高―日大卒。日大では3年時の全日本インカレで45年ぶりの3位に貢献。4年時は主将を務めた。22年サントリー加入。アウトサイドヒッター。1メートル86、80キロ。

 ◇高橋 藍(たかはし・らん)2001年(平13)9月2日生まれ、京都市出身の23歳。東山高―日体大卒。21年イタリア1部パドバ加入。23年モンツァ移籍。今季からサントリー。20年日本代表初選出。東京五輪、パリ五輪8強。アウトサイドヒッター。1メートル88、83キロ。

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