アスレチックスの移転に一抹の寂しさ
スポニチアネックス / 2024年10月9日 14時16分
【佐藤雅昭の芸能楽書き帳】米メジャーリーグはポストシーズン真っ盛り。ドジャースの大谷翔平投手(30)やパドレスのダルビッシュ有投手(38)、さらにはメッツの千賀滉大投手(31)らの活躍から目が離せないが、個人的にはこちらの話題に寂しさを禁じ得ない。アスレチックスの移転だ。
カリフォルニア州オークランドに本拠(オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム)を構えていたが、9月26日に最後の試合を迎え、満員のファンが別れを惜しんだ。球団は1893年にフィラデルフィアで発足し、1901年からアメリカン・リーグに参入。55年にミズーリ州カンザスシティに移り、68年からはオークランドが本拠地となった。
球団マスコットは「白い象」で、これまでリーグ優勝15回、ワールトシリーズを9回制している名門。日本の松井秀喜、岡島秀樹、岩村明憲の各氏に、現役では藤浪晋太郎投手(30)らがユニフォームに袖を通した。
移転は球場の老朽化などが理由で、ネバダ州ラスベガスに新球場を建設する予定。完成が2028年になることから、それまではカリフォルニア州サクラメント市にあるジャイアンツ傘下3Aチームが使用しているラリー・フィールドを借りるという。
実は筆者が初めて訪れたメジャー球団の球場がここだった。あれは87年だったか、佐久間良子(85)主演のドラマの米国サンフランシスコ・ロケを取材した折に、ちょいと足を伸ばした。
88年に本塁打(42本)と打点(124点)の二冠王に輝き、MVPもさらったホセ・カンセコがいた。この年、盗塁数も40を数え、メジャー史上初(当時)の「40―40」を達成。さらには通算583本塁打を記録したマーク・マグワイアが新人の頃で、アスレチックスは強かった。88年から90年までリーグを3連覇し、89年にはワールドシリーズも制している。
楽しいアメリカ体験は佐久間のおかげだが、2025年1月に人生を振り返る初の自伝的エッセー「ふりかえれば日日良日」を小学館から出版する。栄養失調で死ぬところだった疎開先の思い出や、高倉健さん、鶴田浩二さん、渥美清さんらとの交流、元夫・平幹二朗さんとの結婚と離婚…などがつづられる。
そんな大女優の姿が日本時間9月16日にロサンゼルスで行われたエミー賞の授賞式にあった。息子の平岳大(50)が「SHOGUN 将軍」の演技で助演男優賞の候補になっていたためだ。息子の晴れ姿をしっかり目に焼き付けていたが、その話もエッセーに書き加えられるだろうか。
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