石川遼「自分がこのコースにいるのが信じられない」東京GC開催の日本オープンは特別

石川遼

　男子ゴルフの国内メジャー今季第3戦日本オープンは10日から4日間、埼玉県の東京GC（7251ヤード、パー70）で開催される。大会初優勝を狙う石川遼（33＝CASIO）は9日、試合会場で練習を行った。

　前日のプロアマでコースを回った石川は「過去自分が経験した中では1位、2位を争うくらい深いラフ。全米オープンに匹敵する。ロストする感じがある。見つかったらラッキー。1アンダー、2アンダーで1日プレーできたらいい」と深いラフに警戒感を示した。

　日本オープンはタフなセッティングで知られるが「今までは飛ぶ選手がアドバンテージを取れた。今回は違う気がする。今までにない日本オープンになると思う」と例年との違いを指摘。「ホールによってメリハリをつけることが大事」と攻略プランを口にした。

　今年の日本オープンは特別だ。23年前、前回東京GCで開催された01年大会の最終日、当時10歳だった石川は父・勝美さんと一緒に観戦した。

　練習場では、人垣ができて見えないため勝美さんに肩車してもらい、尾崎将司のショットを間近で体感し、スタート直前には帽子にサインを書いてもらった。1番ティーでは宮里聖に「頑張って」と声を掛けた。優勝した手嶋多一のアプローチに魅了された。

　東京GCには思い出がいっぱい詰まっている。石川は「感慨深いというか、刺激的な時間だったし、衝撃を受けた経験だった。自分がこのコースにいるのが信じられない」と当時を回想しながらしみじみ話した。

　日本オープンでは過去2位が3回、トップ10入りが6回ある。昨年は3位から出た最終日に68をマークしたが、優勝した岩崎亜久竜に2打及ばず2位に終わった。

　ナショナルオープン初制覇が期待される中「（昨年は）悔しいけど、いい悔しさ。先週も予選落ちしているし、今週1週間で成績を出すのは難しいけど、トライしていきたい」と言葉を選びながら意欲をにじませた。