広島・新井監督 来季逆襲へ決意「もちろん優勝を目指して」「険しい道になる」
スポニチアネックス / 2024年10月10日 5時6分
広島・新井貴浩監督(47)が9日、広島市南区の球団事務所で松田元(はじめ)オーナー(73)にシーズン終了を報告し、その場で正式な続投要請を受諾した。今季は9月4日まで首位を走りながら、歴史的な大失速で2年ぶりのBクラスとなる4位に終わった。戦力底上げと得点力不足解消に向け、秋は実戦を数多く予定する中で、練習量を増やすと予告。来季に向けては、苦しく険しい道のりを覚悟しつつ逆襲を誓った。
約70分間に及んだ松田オーナーへの今季終了報告。新井監督は、就任3年目への正式な続投要請を受諾したと明かした上で、2年ぶりのBクラスに終わった結果を踏まえ「9月にああいう形になって申し訳ございません…と報告させてもらった」と切り出した。
投手中心に守り勝つ野球を掲げた今季。他球団との戦力差から下馬評は総じて低かったものの、主力に離脱者が続出した昨季の反省を踏まえ、体調管理を徹底しながら9月初旬まで首位に立っていた。だが、慢性的な得点力不足は奮投を続けた投手陣を疲弊させ、勝負の9月に5勝20敗という歴史的な大失速に沈んだ。
「監督である自分のミス。見積もりが甘かった。“行くぞ”と伝えた9月、選手は頑張ろうとしたけど、僅差の試合が続いてきたから、特に投手陣に体力が残っていなかった。8月中旬から他球団がエース級を当て、得点できなかったというのもあると思う」
逆襲を誓う来季。チームは今月中旬に始まる秋季練習、11月に宮崎・日南で実施する秋季キャンプで再び始動する。課題は明白だ。若手の底上げ。とりわけ「得点力不足は否めなかった。野手は時間がかかるけど、一番の課題として取り組んでいきたい」と明言し、具体策にも言及した。
「単純に練習量が増える。全体の中で打撃に割く時間は長くなると思うし、振る量をしっかり増やしていきたい。実戦もたくさんやりたいと思っている」
5日の今季最終戦後のセレモニー。新井監督は「来季はさまざまなことが変化する年になる。変わらないといけない。痛みも生じる」と予告した。その意味を問われると「そこは自分の中でとどめておきたい。現場でいろいろな変化が出てくると思う」とだけ話し、力を込めて言った。
「もちろん優勝を目指してやる。ただ今年以上に苦しく、険しい道になるのは間違いない。そこは覚悟してやりたいと思う。強い選手を育てながら」
栄華を誇った16~18年のリーグ3連覇から6年。世代交代期にあるチームは、指揮官のマネジメント力で善戦しても頂点には届かなかった。改革を断行する3年目。言葉には強い覚悟がにじんだ。(江尾 卓也)
▼広島松田オーナー(新井監督からシーズン終了の報告を受け)別にいつものような、来年はどうじゃ、こうじゃいうような話よ。若い子を引き上げるような話をしとったから、いいんじゃないかと言った。
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