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阪神・高橋 宝刀ツーシームで圧巻の虎主軸斬り CSへ盤石「思った通りに投げられた」

スポニチアネックス / 2024年10月10日 5時17分

シート打撃で近本(手前)と対戦する高橋(撮影・北條 貴史)

 阪神・高橋遥人投手(28)が、DeNAと激突するクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)の先発に向け、上々の仕上がりを披露した。9日、甲子園で行われた全体練習で、シート打撃に登板。近本から始まる上位打線5人と対戦し、1安打に抑えた。出番は13日の第2戦。後半戦の先発陣を引っ張った左腕が、大一番への準備を終えた。

 8月に1軍の舞台に復帰し、5試合で4勝1敗、防御率1・52と奮闘した高橋が、猛虎打線を封じた。近本、中野、森下、大山、佐藤輝の打者5人と対峙(たいじ)し、安打は森下の中前打1本のみに抑えた。9月23日の巨人戦以来、中15日を経ての打者相手の投球。シーズン中さながらの圧巻の内容だった。

 「(間が空いても)遜色なく、というか。バッターの反応を見ながら、いつも通り投げられた」

 坂本の乾いたミット音が状態の良さを示した。近本をカットボールで、大山をスライダーでいずれも空振り三振。全球種を試した。中でも好感触を得たのはツーシームだった。「思った通りに投げられた。バッターも少し嫌がっているな、という感じには見えました」。4日後に対戦するDeNA打線は長打力が持ち味。低めに鋭く沈むツーシームが決まれば、長打を浴びる危険性は大きく下がる。「打線が凄いので。しっかり低めに投げ切りたい」と誓った。

 最後に対戦し、一ゴロに倒れた佐藤輝が左腕のボールを絶賛した。「リリースが低いので、(全ての)球が伸びてくる。味方で良かった?そうですね。(初見で打つのは)なかなか難しいと思いますよ」。高橋は今季DeNAと対戦がなく、直近でも故障前の20年11月1日までさかのぼる。牧、梶原らは“初見”で、他の選手も久々の対戦。相手がイメージを膨らませるのが難しい中で、封じ込める準備は整った。

 21年11月6日、巨人戦以来のCS登板。「気持ちは凄く入ると思う。独特な緊張感もあると思うし。それを力に変えて、自分を見失わないように投げたい」と気合は十分だ。今季では最短でも中9日を空けて登板した左腕は、13日に投げれば次は日本シリーズ進出後の登板になる可能性が高い。強力打線封じに全集中し、チームを下剋上へ導く。(松本 航亮)

 【DeNA戦登板は20年11月1日以来】○…高橋(神)のDeNA戦登板は20年11月1日(横浜)以来。先発でソトに初回と3回の2打席連続被弾など5回5安打3失点。リードを許して降板したが、7回に阪神が逆転して黒星が消えた(試合は9回サヨナラ負け)。甲子園では同年9月22日以来。先発で2点リードの5回、オースティンに3ランを浴びて逆転を許し、6回に代打を送られ降板。直後に阪神が追いついたため黒星が消えた。通算成績は3試合で勝敗なし、15回1/3を11失点(自責8)の防御率4・70。なお、CSでは19年ファーストS第3戦(横浜)の1度対戦。先発で3回を1安打無失点の勝敗なしだった。

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