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パドレス優勝決定S王手! 逆転劇呼んだマチャドのあざと過ぎる走塁 相手の送球を“ガード”して好機拡大

スポニチアネックス / 2024年10月10日 1時31分

2回、ドジャース・フリーマンの二塁への送球が、一塁走者・マチャド(右)に当たる(AP)

 ◇ナ・リーグ地区シリーズ第3戦 パドレス6―5ドジャース(2024年10月8日 サンディエゴ)

 パドレス・マチャドのあざと過ぎる走塁が勝敗を分けた。1点を追う2回だ。先頭で中前打で出塁。続くメリルは、併殺コースの一塁へのゴロとなった。

 マチャドは一塁手フリーマンが捕球した位置、両膝をついた捕球体勢を確認してスタート。走路をアンツーカーから内寄りの芝の中へ移すと、フリーマンの二塁送球がマチャドの左肩付近に当たった。ボールが左翼方向へ転々とする間に、一気に三塁へ。無死一、三塁とチャンスを広げ、この回大量6得点の逆転劇を演出してみせた。

 「ルールは分かっているからね。キャンプで練習を積んできた。大事な局面でそれが出た」とマチャド。絶妙なラインどり、身のこなしについては「相手にとってタフな送球をつくり出そうとしただけ」と涼しい顔だった。続くボガーツはまたも併殺コースの遊撃へのゴロとなったが、遊撃手ロハスはトスせず自ら二塁ベースを踏もうとして間に合わず、野選となりマチャドの同点生還を許して打者走者もセーフ。2つの守備のミスが続き、流れは一気に傾いた。

 その後6得点目となる2ランで続いたタティスは言う。「ああいうプレーで自分が何をすべきかすぐに分かる。だからマニー(マチャド)はマニーなんだ。あのプレーがなければ、この逆転劇はなかった」と称賛し「野球界最高のIQだ」と7歳上の先輩を称えた。

 守備妨害ギリギリのグレーゾーンを攻めた走塁で流れを引き寄せた。第2戦の6回裏のボール回し後に三塁側のドジャースベンチにボールを投げ入れ、大リーグ機構が検証したが、故意に誰かを狙っていなかったとして処罰は行われない方向とも米メディアでは報じられた。32歳が18年には在籍した古巣を翻弄(ほんろう)してペースをつくり、2勝1敗で王手。勝利の瞬間、ダルビッシュは雄叫びを上げた。第4戦はシースが中3日で先発。チームの誰もが、地元で一気に突破を決める思いだ。(笹田幸嗣通信員)

 ◆マニー・マチャド 1992年7月6日生まれ、米フロリダ州出身の32歳。10年ドラフト1巡目(全体3番目)でオリオールズ入団。12年にメジャーデビューし、18年途中でドジャースに移籍し、19年からパドレス。球宴出場6度、三塁手でゴールドグラブ賞2度。33年まで11年総額3億5000万ドル(約521億5000万円)の大型契約を結ぶ。通算1735試合で打率.279、342本塁打、1049打点、99盗塁。1メートル90、98キロ。右投げ右打ち。

 ≪元NPB審判員、アマチュア野球担当・柳内 遼平が解説 ルールを深く理解し実行した“グレー”なプレー≫マチャドの走塁は判定通りインプレー(守備妨害なし)が正しい。野球規則では一塁への守備を除き、送球に対する守備妨害を宣告するには、故意であることが条件。「故意的な要素があったのか」が論点になる。一連の走塁で手を上げたり、足を不自然に出すような動作はなかった。

 だが一塁手が捕球後、マチャドの走路が遊撃手側に膨らんだ動きはグレー。送球が当たる原因になった。ただ一塁手は一塁を踏むとマチャドに対するプレーはフォースプレー→タッチプレーに変わる場面。マチャドは動きを見るために視線を送ったため、遊撃手側に膨らんだともとれる。このように断定できない「グレー」の場合はインプレーとするべき。複数の現役NPB審判員にも確認したが同様の見解だった。

 試合後のマチャドの「ルールは分かっているから」というコメントに驚いた。つまり故意と判断されない「グレー」を理解した上で実行した。NPBでも一部の選手や指導者は、決して規則に詳しくない。マチャドは深く、深く理解していた。

 ▼野球規則6・01(a)打者または走者の妨害 次の場合は、打者または走者によるインターフェアとなる。(10)走者が打球を処理しようとしている野手を避けなかったか、あるいは送球を故意に妨げた場合。

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