兒玉遥 福岡との縁「おむすび」むすんだ HKT48の地にNHK朝ドラで“凱旋” 女優で大きな一歩

初の朝ドラ出演を果たした兒玉遥（撮影・小海途　良幹）

　元「HKT48」で女優の兒玉遥（28）がNHK連続テレビ小説「おむすび」（月～金前8・00）で朝ドラデビューを果たした。福岡県を中心に活動してきたグループの元センターが、同県を舞台にした朝ドラでの“凱旋”に「目標を地元を舞台にした作品でかなえられた」とはにかんだ。

　今作は福岡・糸島で育った橋本環奈（25）演じる主人公が管理栄養士を目指す物語。兒玉は福岡・天神の治安を守る警察官として主人公たちを見守る。「どんな役でも出演できることがうれしいし、何よりもなじみのある天神に役者として戻ってこられたことに感動しました」。アイドル時代の劇場があった“ホームグラウンド”で再び輝けることに喜びもひとしおだ。

　幼い頃から「目立つことが好きだった」といい、2011年にHKT48の1期生としてグループの顔に。選抜総選挙では9位に輝くなど活躍した。

　しかし17年、体調不良を理由に2度活動休止した。後にうつ病だったと公表。「頑張ろうという気持ちが強すぎて、常に誰かと比べて自分を追い込んで落ち込んでいた」と当時を振り返る。一時は芸能界引退も考えたが「ステージに立ちたい」という思いは消せなかった。19年のグループ卒業を機に新たな環境へ飛び込んだ。

　女優転身後、まず目標に立てたのは朝ドラ出演。それをオーディションで勝ち取ったのは「大きな一歩」と感じている。ただ、メインキャラクターではないだけに「物語を動かす役として朝ドラに戻りたい」と、もう一歩先に進みたいとも考えている。女優として次に輝ける場を求めて、足跡を重ねていく。（高原　俊太）

　◇兒玉　遥（こだま・はるか）1996年（平8）9月19日生まれ、福岡県出身の28歳。11年7月に「HKT48」の1期生オーディションに合格。16年、第8回AKB48選抜総選挙で自己最高の9位。19年6月にグループを卒業し、女優活動を本格化。所有資格はヨガ・ピラティスインストラクター、温泉ソムリエ、総合心理カウンセラー。1メートル58。血液型O。