運命の第5戦 パドレス・ダルビッシュが先発!ドジャースは山本の可能性も…ブルペン競演
スポニチアネックス / 2024年10月11日 1時32分
ピンク色のドリンクのボトルを手に、ブルペンに向かうパドレス・ダルビッシュが、中堅付近で遠投をしていたドジャース・山本と言葉を交わした。帽子を取った山本も笑顔で応じる。まだ、観客のいない試合前のペトコ・パーク。その後、決まった11日(日本時間12日)の運命の一戦で、2人が先発する可能性が出てきた。
パ軍のマイク・シルト監督は試合前会見で「必要な状況になれば第5戦にダルビッシュを起用する」と明言。第2戦で7回1失点と好投した右腕に、命運を託す意向を明かした。この日、突破を決めていればリーグ優勝決定Sの「初戦の先発に指名したい」とも言った絶大な信頼。日本投手では田中将大(現楽天)と並ぶ、PS最多の5勝を挙げている38歳で必勝を期す。
一方のド軍は第5戦先発は未定。デーブ・ロバーツ監督は「決まっていない。いくつかの選択肢がある」と第4戦と同じブルペンデーの可能性も否定しなかった。第1戦で先発した山本、第2戦から中4日のフラーティも含めて10日(同11日)に最終決定する構え。PS史上初の日本投手の先発投げ合いの可能性は残されている。
昨年のWBCでは侍ジャパンでともに世界一に貢献。調整法や、投球術では高めの直球の使い方などの助言も受けた山本は「WBCでもたくさんお世話になりましたし、本当に心から尊敬している。野球の面はもちろん、人としても尊敬している」とダルビッシュを慕ってきた。地区S初戦では3回5失点と振るわず「冷静に考え直し(次回に)プラスにしたい」とした雪辱のマウンドが、ダルビッシュとの初めてのマッチアップになる可能性が出てきた。
あいさつの後、ダルビッシュが下段、山本が上段のブルペンで向かい合うように投球練習を行った。運命の10・11。目が離せなくなってきた。(笹田幸嗣通信員)
▽ダルビッシュの地区S第2戦 6日、敵地ドジャースタジアムで先発。7回82球を投げ3安打1失点、3奪三振で勝利投手となった。大谷とは3度対戦し、初回は2―2から外角スライダーで空振り三振。3回は2ボール1ストライクから外角のスプリットで一ゴロ。6回はフルカウントから117キロのカーブで投ゴロに抑えた。全15球で直球はわずか1球。試合はファンとパ軍ナインのトラブルで約10分中断となる中、打線がPS史上最多タイの6本塁打など10―2で勝利した。
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