首位浮上の木下稜介「ぶっ倒れるくらい全部を出し切る」メジャー2勝目狙う 日本オープン

＜日本オープン・3日目＞2番、声援に応える木下稜介（撮影・西尾大助）

　◇男子ゴルフツアー　日本オープン第3日（2024年10月12日　埼玉県　東京GC＝7251ヤード、パー70）

　国内メジャー今季第3戦の第3ラウンドが行われ、3位から出た木下稜介（33＝ハートランド）が3バーディー、3ボギーの70で回り通算3アンダーの首位に浮上した。

　難しいピン位置が多く、アンダーパーがわずか4人という過酷な戦いの中、パープレーでホールアウトした木下稜は「全体を通して良いプレーができた」とほっと息をついた。

　好調なショットが支えになった。実測210ヤードの17番パー3では、5Iで1・5メートルにぴたり。貴重なバーディーを稼ぎ「距離もしっかりあってピンが左端に切られて、左に外すと絶対に寄らないという中でのショットだったけど、良い位置につけてバーディーが取れた。ショットは良い状態だと思う」と自画自賛した。

　7月の全英オープンに出場したが、地面が固いリンクスに苦戦して予選落ちを喫した。「ドロー一辺倒ではボールを止められない。全く通用しなくて悔しかった」。帰国後、スイング改造に着手。練習場が同じ縁でデビュー当時に指導を受けたプロゴルファー白佳和から助言をもらい、持ち球をドローからフェードに変更した。

　「ティーショットは曲がり幅をコントロールできるようになり（アイアンショットは）縦距離を合わせやすくなった。そういうショットがこのセッティングにマッチしてきている」とツアー屈指の難コースにも余裕を持って立ち向かっている。

　勝てばミズノ・オープンに続く今季2勝目。ツアー通算4勝目。21年ツアー選手権以来となるメジャー2勝目となる。ツアー選手権と日本オープンの2冠を達成すれば史上5人目の偉業となる。

　残り18ホールへ。「明日1日は苦しくなると思うけど、ぶっ倒れるくらい全部を出し切って終わりたい」と気合を入れた。