「光る君へ」まひろの弟役・高杉真宙「心残り」ある退場…「頼む!ハッピーエンドであれ」今後の展開に祈り
スポニチアネックス / 2024年10月13日 20時48分
NHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8:00)は13日、第39話「とだえぬ絆」が放送され、主人公・まひろ(吉高由里子)の弟・惟規が最期を迎えた。惟規役の高杉真宙(28)は、お調子者で家族思いの青年をチャーミングに演じ切った。「1年間キャラクターの成長を見守ることができて幸せでした」と、充実感をのぞかせた。
<※以下、ネタバレ有>
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などを生んだ“ラブストーリーの名手”大石氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となる。
惟規は、父・為時(岸谷五朗)を越後まで送る途中で腹痛に襲われ、意識がもうろう。父の腕の中で息を引き取った。辞世となった歌が、「都にも 恋しき人の 多かれば なほこのたびは いかむとぞ思ふ」(都にも恋しい人がたくさんいるゆえ、何としても生きて帰りたい)。一見チャラチャラしているように見えるが、気遣い上手で家族と家族をつなぎ止めてきた惟規。亡くなる寸前まで家族のことを思っていた。高杉は「最期もみんなのことを思っていた。笑ってくれたらいいなという感覚です」と、ラストシーンを振り返った。
演じる高杉自身も為時邸に実家のような居心地の良さに感じていたという。「古い」と漏らしつつも、「帰ると本当に安心する。こんなに温かいんだという感じでした。空気が満たされているのだと思う」としみじみと語った。決して華やかではないが、大好きな家族と過ごしたほっと一息つける場所だった。
高杉はまひろと惟規の姉弟関係について、「お互いがお互いを心配し合っている感じがすごくありました」と語った。幼くして母親を亡くした2人は、正反対だからこそ手を取り合って生きてきた。まひろを演じる吉高に対して「すごくフランクな方。人を惹きつける魅力のある方だなと思いました」と感謝した。また、父親役の岸谷について「超かっこいいお父さんです」と目を輝かせた。
惟規にとって、父、姉と同じく欠かせない存在が乳母のいと(信川清順)だ。第39話でいとは、従五位下に出世した惟規に「いつかこういう日が来ると思って密かにご用意しておりました」と赤い束帯を渡した。2人は抱き合って喜んだ。高杉は「完全に母ですね。ソウルメイトに近い存在」と、“親子”の愛を語った。
高杉が最も印象に残っているというのが賢子(南沙良)の裳着の儀のシーン。家族全員で賢子の成長を喜び、為時は「まだ少しその姿を見せてくれ。じじは感無量だ」と目を細めた。高杉は親子仲が悪かったかつてのまひろと為時を思い出したという。「姉上の裳着がフラッシュバックした。父上は本当はこの言葉を姉上に言いたかったんだろうなと思った。微笑ましかったです。家族の歴史を感じた。時間をちゃんと積み上げてきた感覚がありました」と感慨深げだった。
また、道長に「姉は気難しくて人に気持ちが通じにくいのでございますが、どうぞ末永くよろしくお願いします」と伝えたシーンを「(道長は)優しそうな方だなという印象でした。姉上と賢子をよろしくという気持ちを死ぬ前に伝えられて良かったです」と振り返った。
高杉は、家族を残しての退場に「心残りはあります」と無念さを浮かべた。ただ、惟規の死は賢子がまひろに歩み寄るきっかけになる。「最後まで家族の形を留めるきっかけになって良かったのかなと思います」と、2人を思いやった。この先の物語で望むことを聞くと、「頼む!ハッピーエンドであれ」と答えた。「まじで頼む!本当にバッドだけは見たくない。姉上と父上と賢子のハッピーが見たい」。惟規のような等身大の言葉と屈託のない表情で家族の幸せを真っすぐに願った。
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