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【浜田剛史の目】堤の勝因は手数とスタミナと根性 技術で勝る井上拓真は自信過剰だった

スポニチアネックス / 2024年10月13日 23時1分

<井上拓真・堤聖也>10R、堤に押し込まれてよろけた井上がダウンを取られ、違うとアピールするジェスチャーも(撮影・篠原 岳夫)

 堤の勝因は手数とスタミナと最後は根性でしょう。打たれても下がらず、打ち続ける昔の日本の根性ボクシングだった。パンチをもらって効かされた時も、打ち返しながら回復させていた。打ち合いに持ち込み、相手を疲れさせたことで、徐々に井上拓のスピードで落ちていった。

 井上拓は前半は相手のジャブを外して右アッパーをうまく出していた。しかし、自信があるのはいいのだが、少し過剰だった。前半からガードを下げてよけて打っていたが、後半になるとパンチをもらう場面が増えた。ガードを上げていればもらわなかった場面もあったし、見栄えがジャッジの採点に響いたかもしれない。技術力の差はあったが、倒しきるパンチがなかった。

 10回のダウンはかわいそうではあった。バランスを崩して、ロープがなかったら倒れていたとレフェリーは判定したのだろうが、効いてはいなかった。ただ、ジャッジの採点ではダウンがなくても結果は変わらなかった。井上拓のクリーンヒットよりも堤の手数が勝ったということ。白熱したいい戦いだった。

 岩田は2年前に失敗した反省を生かして万全の体調で戦えた。スピードもあり、2年間準備してきたボクシングを出せた。長いラウンドになっても問題なかっただろう。

 ユーリ阿久井は相手にプレッシャーをかけ続けて、しっかり勝った。ただ、思っていたほどポイントを取れず、追い方に工夫が必要だ。ロープやコーナーへ追いつめ、ボディーから顔面への攻撃につなげることができれば、もっとポイントを取れたし、ダウンを奪うチャンスも増えただろう。

 

 寺地は打ってよし、離れてよしのボクシングだった。階級を上げて、減量もラクになった分、スピード、体力、パンチの切れも上がっていた。(帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

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