ソフトバンク 有原が古巣から“初白星” 日本ハム・伊藤との最多勝対決を制す

パCSファイナルS＜ソ・日＞7回、代打・浅間を三振に仕留め雄叫びを上げる有原（撮影・成瀬　徹）　

　◇パCSファイナルステージ第1戦　ソフトバンク5―2日本ハム（2024年10月16日　みずほペイペイ）

　大一番で古巣相手の“初白星”を挙げた。ソフトバンクのエース・有原がCSファイナルS初戦で気迫の投球を見せ、チームを勝利に導いた。

　「とにかく内容より今日は勝ちだと思っていました。川瀬や今宮さんだったり守備にも助けられました。拓也（甲斐）も凄く考えてくれていてサインにうなずくだけでした」。日本ハム戦は今季5試合に先発し、0勝2敗、防御率4・11。移籍初年度の昨季は登板がなく、リーグで唯一勝ち星がなかった古巣を7回6安打2失点に抑えた。

　終盤に迎えたピンチにも動じなかった。7回にレイエスのソロ本塁打で2点差に迫られ、なお2死二、三塁の場面。「自分で四球も出してピンチをつくってしまった。何とかいい形で抑えられるようにと思ってました」

　シーズンで7打数3安打と苦しんだ代打・浅間をカットボール2球で追い込むと「イメージ通りに投げられた。三振を狙いにいってました」。チェンジアップで3球三振に仕留め、マウンド上で雄叫びを上げた。小久保監督は「エースらしい堂々とした投球でしたね」と目を細めた。

　満を持して登板してきた伊藤との“最多勝対決”を制し、CS突破に向けて大きな1勝を挙げた。　（木下　大一）