大谷翔平の特大弾をゲットしたのはメッツファン「ハッピー」も複雑「メッツの本塁打だったら…」

ドジャース・大谷のホームランボールをゲットしたダン・マルチネスさん（杉浦　大介通信員）

　◇ナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦　ドジャース－メッツ（2024年10月16日　ニューヨーク）

　ドジャースの大谷翔平投手（30）が16日（日本時間17日）、敵地でのメッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第3戦に「1番・DH」で先発出場。8回の第5打席でポストシーズン第2号となる一発を放った。

　4ー0で迎えた8回1死一、二塁。相手3番手・メギルの2球目、内角カットボールを完璧に捉えると、打球は右翼ポール際へ。切れずにスタンドインしたことを確認した大谷はベンチを指さし、ドヤ顔を見せてダイヤモンドを一周した。この一発は打球速度115・9マイル（約186・4キロ）、打球飛距離410フィート（約125メートル）、打球角度37度を記録する一発となった。

　ポストシーズン（PS）での本塁打はパドレスとの地区シリーズ第1戦以来、7試合ぶり。スタメン発表の際に大ブーイングを浴びせた敵地ニューヨークのファンも豪快アーチに沈黙した。

　大谷のホームランボールを右翼2階席でゲットしたのは、マンハッタン在住でメッツファンのダン・マルチネスさん（30）。スポーツテクノロジーの会社で働くマルチネスさんは「大飛球だった。2人分横に飛んできて、転がったボールをつかんだんだ。メッツの本塁打だったらもっとよかった。ただ、大谷の本塁打というのでとてもハッピーだ」と複雑な表情で話した。

　ホームランボールについては「ボールはキープするよ。どのくらいのオファーを受けるか次第で、儲かるなら売るかもしれないけど、まずはキープすると思う」とコメント。大谷については「大谷は世界最高の選手だと思う。彼がメッツの選手だったらよかったと思う。メッツが勝てないということではないけど、大谷は凄いよ。見ていても特別な選手だ。メッツがドジャースよりも多くの金額を彼にオファーしていたら、と思う（笑い）」と話した。

　家族ともどもメッツファンだそうで「生まれた時からメッツファンだ。30年目だ。父親も、父親の父もメッツファンだった。祖父はキューバからの移民だった。ちょうどメッツが創設された1960年代にニューヨークにきて、メッツが初めての（好きになった）野球チームだった。そして父もメッツファンになった」とメッツへの愛を吐露。さらに「好きな選手はリンドアだ。大谷は守備をしないから、リンドアがMVPだ（笑い）。大谷の方が優れた打者だけど、リンドアは守備をするから。大谷が今年も投球していたら違ったかもしれない」とメッツへの愛情をにじませた。リーグ優勝決定シリーズの行方については「今日は勝てないだろうけど、このシリーズは4勝2敗でメッツの勝利だ」とメッツの勝利を願っていた。