【スキージャンプ】伊藤有希が全日本選手権を2連覇「いい条件で飛べた」2位に高梨沙羅

＜ノルディックスキー全日本選手権ジャンプ・ノーマルヒル最終日＞女子で優勝した伊藤有希（中央）、2位の高梨沙羅（左）、3位の丸山希は表彰台で笑顔

　◇ノルディックスキー全日本選手権ジャンプ・ノーマルヒル最終日（2024年10月18日　長野・白馬ジャンプ競技場　ヒルサイズ＝HS98メートル）

　女子決勝は伊藤有希（30＝土屋ホーム）が90・5メートル、92・5メートルを飛び、合計229・4点で優勝した。伊藤の全日本制覇は2年連続2度目。本格的なシーズンインに弾みを付けた。2位は221・6点の高梨沙羅（28＝クラレ）、3位は209・8点の丸山希（26＝北野建設）だった。

　「全日本優勝の記憶はかなり遠い」と話した伊藤だが、実際には連覇を達成。1本目から90メートル超えの飛躍で首位に立つと、2本目は1本目を上回る飛距離と飛型点で高梨以下を寄せ付けず。「冠の付いた試合を取れるのはいいこと。まだ2本とも間に合わせのジャンプだが、いい条件で飛べた」と相好を崩した。

　昨シーズンはW杯で2勝を上げるなど活躍。オフシーズンは「やりたいことがいっぱいあったが、ビックリするほど進まなかった。苦しい夏だった」と苦笑いしたが、この日は公式練習後にコーチから「リラックスしろ」との助言をもらい、即座に完全修正。好結果につなげただけに、「冬は結果が出れば全てよし」と気持ちも前向きだ。

　今季は26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンで、来年2月には世界選手権も控える。五輪に次ぐビッグイベントでは5個のメダルを獲得しているが、個人戦の金メダルはなし。「個人の金メダルを一つも持っていないので、狙っていきたい」と、はっきりターゲットを口にした。