鉄壁のDeNA・牧 併殺呼んだ「攻めの二遊間」 今季1度もなかった5戦連続無失策

＜巨・D＞3回、大城の二ゴロ併殺を好捕する牧（撮影・西尾　大助）

　◇セCSファイナルステージ第3戦　DeNA2―1巨人（2024年10月18日　東京D）

　狙い通りだった。0―1の3回1死満塁。狭めた二遊間に、巨人・大城卓の強いゴロが飛んだ。DeNA二塁手の牧が横っ跳びし、空中でキャッチする。体を起こして遊撃手・森敬にトスし、併殺を完成させた。

　抜ければ2点は奪われていた。牧は「次の1点で勝敗が決まる展開だった。ホーム（でアウト）ではなく、二遊間を信頼してゲッツーの指示を出してもらった」と振り返った。

　前進守備からホームでアウトを取る選択肢もあったが、田中内野守備兼三塁ベースコーチは「攻めのダブルプレー態勢を監督が了承してくれた」と説明した。中間守備で二遊間を締める。大城卓が右方向に引っ張らずに、中堅方向に打ち返す打者という分析班のデータも参考にした。大城卓は今季、満塁機で打球を5度前に飛ばしていて、安打は中堅方向の1本だけだった。

　レギュラーシーズンでは両リーグ最多の96失策を犯し、一度もなかった5試合連続無失策をCSで成し遂げた。三浦監督は「最高のスーパープレー。牧が流れをつくった」と称えた。（神田　佑）