ピーコさん死去 ファッションチェックの先駆者 辛口ながらも知識と温かみのあるコメントで人気に

ピーコさん（2004年撮影）

　双子のタレント「おすぎとピーコ」の兄で、ファッション評論家としても知られたピーコ（本名杉浦克昭＝すぎうら・かつあき）さんが9月3日、敗血症による多臓器不全のため神奈川県の病院で死去した。79歳。横浜市出身。葬儀は近親者で行った。

　1980年代半ば、朝のテレビ番組で、皇室一家や芸能人の装いを見てコメントをしたことがきっかけで、ワイドショーで辛口ファッションチェックの先駆者として活躍。著名人や一般人の装いを「似合いません！」などと容赦なく批評しつつ、知識とユーモアのセンスを交えた、温かみのあるコメントが痛快なコーナーとして人気を博した。ピーコさんといえばファッションチェックが思い浮かぶほど、お茶の間に知られた。その後、ファッションチェックはテレビ番組でも雑誌でもおなじみとなった。

　高校卒業後、アパレル会社に勤務。その後、文化服装学院で学び、衣装デザイナーとなった。その確かな知識と経験がファッションチェックを支えていた。

　芸能界デビューは1975年、双子の弟のおすぎさんと「おすぎとピーコ」として「笑っていいとも！」をはじめ、数々のテレビやラジオ番組でも活躍した。

　1989年には左目に皮膚がんの一種が見つかり摘出していた。