勝利導いた巨人・門脇の超ビッグプレー 滑り込み捕球から回転本塁送球…一切の無駄なし

＜巨・D＞7回1死三塁、森敬の打球を門脇がキャッチ（撮影・篠原　岳夫）

　◇セCSファイナルステージ第5戦　巨人1－0DeNA（2024年10月20日　東京D）

　【追球ズーム　ここにFOCUS】巨人を勝利へと導いた超ビッグプレーと言っても過言ではない。川相内野守備コーチが「あの体勢からよく投げた。インサイド（捕手に向かって右側）に投げられたからアウトになった」と称えたのは門脇の遊撃守備だ。

　1―0の7回1死から左翼・オコエが桑原の左前に落ちる打球を前進して捕球しようとしたが後逸し、三塁打となった。内野は前進守備。森敬の放った中前に抜けそうな強烈な打球に門脇が反応した。滑り込みながらゴロを捕球し、左回りに回転して捕手・岸田へ素早く送球。「バットに当たった瞬間にゴー」というギャンブルスタートを切っていた三塁走者の桑原を間一髪でアウトにした。

　「ある程度、打球のイメージはしていた。切り返すより回った方が速い。練習でやっていたことが試合で出た」と門脇は胸を張る。捕球、握り替え、スローイングに一切の無駄はなし。日頃からどんな体勢からでも投げる練習に取り組んできた成果が大舞台で出た。

　新人の昨季は5失策。今季は16に増えたが「CSまで時間があったので、より一層、意識を強めて練習をやった」と言う。危機意識と準備が、同点のピンチでチームを救った。（川島　毅洋）

　▼DeNA・田中内野守備兼三塁ベースコーチ（7回1死三塁の森敬の遊ゴロでの桑原の本塁憤死について）あそこの場面は仕方がない。ベンチも勝負をかけた。