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巨人・菅野×小林 最優秀バッテリー賞に選出 89年同学年「スガコバ」コンビで2度目

スポニチアネックス / 2024年10月23日 5時33分

(左から)巨人・菅野、小林

 スポーツニッポン新聞社が制定する「2024年度プロ野球最優秀バッテリー賞」の選考委員会は22日、セ・リーグは菅野智之投手(35)―小林誠司捕手(35)、パ・リーグは有原航平投手(32)―甲斐拓也捕手(31)を選んだと発表した。菅野は7年ぶりで投手では最多に並ぶ3度目、小林とのコンビでは2度目の受賞。有原は初、甲斐は4年ぶり2度目となった。4選手には賞金100万円が贈られる。

 巨人4年ぶりのV奪回に不可欠だった「スガコバ」バッテリー。菅野は「最多勝、最高勝率も獲ったけど、(バッテリー賞が)一番うれしい」と喜んだ。

 15勝3敗で最多勝と勝率第1位で復活を示したプロ12年目に、また一つ栄誉が加わった。

 「また(小林)誠司とバッテリーを組めると思ってなかったし、何とか誠司も頑張ってくれて結果が出た。最後の最後まで組めて本当に良かった」

 投手では西口文也(西武)、山本由伸(オリックス)と並んで歴代最多の3度目の受賞。小林とのコンビでは7年ぶり2度目となった。

 レギュラーシーズン全24試合、救援を含む2試合に登板したCSも、マスクをかぶったのは小林だった。今季の初登板だった4月4日の中日戦は公式戦では22年6月17日以来のバッテリー。「改めて新鮮な感情、感覚で投げられた。誠司の存在は本当に大きかった」と感謝した。

 同じ89年生まれの2人が、1プレーごとに欠かさず会話やアイコンタクトなどで意思疎通を図る姿はおなじみの光景。「バッテリーは野球の醍醐味(だいごみ)。個人がどうこうとかではない特別なポジションだと思っている」。ガッツポーズが重なることも多く、18・44メートルをあうんの呼吸で支配した。

 前夜のCSファイナルS第6戦では8回から救援し、2回1失点で敗戦投手。「人生で味わったことのない悔しさ。申し訳ない」と目を赤くした一方、小林とそろって登場した際の大歓声を「一生忘れることはない」と胸に刻み込んだ。

 海外FA権でのメジャー挑戦を表明している35歳。「キャッチャーとのコミュニケーションを大事に野球をやってきた。これからもそこは大切にしていきたい」。相棒との勲章を手に新たなステージに臨む。(小野寺 大)

 《コンビでは7年ぶり》菅野とのコンビでの受賞は、17年以来7年ぶり。小林は「獲れたらいいなあという話はちらほらしていた。智之と獲れて凄くうれしい。阿部監督が僕にチャンスをくれて、ありがたかった」と自身3度目の受賞を喜んだ。

 今季は開幕から菅野が登板する試合は全24試合でスタメンマスクをかぶり、「一番印象に残っているのは完封した試合ですね」と7月28日のDeNA戦(〓浜)を挙げた。

 「ただ速い球、凄い変化球を投げているだけじゃなくて、考えて投げている。間を使ったり、それがピッチングだと思う。強弱の入れどころとか、若い選手には参考にしてほしい」。バッテリーを組み、改めて菅野の凄みを実感した様子だった。

 【選考過程】セはほぼ異論なく、12人中10票を集めた巨人の菅野―小林の「スガコバ」コンビが7年ぶりの受賞。田淵幸一氏は「安定感がある。これぞ本物のバッテリー賞」と称賛し、中畑清氏も「V奪回の大きな原動力は菅野。持ち味を引き出し復活に導いた小林の好リードは見逃せない」とした。

 チームの貯金18のうち菅野一人で12。有藤通世氏は「今年の巨人は、この2人が稼いだ貯金12が全て」。一方で「菅野専属」でもある小林の出場試合数は42。張本勲氏は「寂しい数字。他の投手の時もマスクをかぶれるよう頑張れ」と「喝!」とともに激励した。

 同じ巨人で守護神・大勢―岸田に票を入れたのは伊東勤氏。「岸田の成長は著しい。守りの阿部野球のキーマン」。昨年受賞のDeNAの東―山本に投票した大野豊氏は「ともに自身の成績もいい。バッテリーとして総合的に高く評価」とした。

 ▽最優秀バッテリー賞 投手だけでなく、捕手にもスポットを当てて球界最高の「バッテリー」を表彰する。第1回は1991年で今年で34回目。選手や球界関係者、ファンの認知度も高い。投手は先発ローテーションの一員として、または救援投手としてシーズンを通して活躍したことを最低条件とする。捕手はインサイドワークや盗塁阻止率、捕逸の少なさなどを基準に選考される。張本勲氏と有藤通世氏は第1回から選考委員を務める。

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