明大・宗山は自信を持ってプロに送り出せる初の野手 あす運命のドラフト会議
スポニチアネックス / 2024年10月23日 12時14分
野球選手にとって運命のドラフト会議があす24日に開催される。ファンも今年はどんなドラマが展開されるのか楽しみにしていることだろう。
記者としてほぼ10年間、東京六大学野球を取材し全試合を見てきた。多くの選手がプロ入りしたが、この中で1年目から活躍できると思った選手が3人いる。柳裕也(明大―中日)森下暢仁(明大―広島)早川隆久(早大―楽天)。いずれも投手で学生時代の実績、いずれも主将として人間としてもすばらしかった。柳は1年目の春のキャンプで肩を痛めローテーション入りするのに2年間かかったが、今やチームの中心選手として活躍している。
今年は初めて野手の宗山塁主将(4年=広陵)が加わる。1年から積み重ねた安打は116本(リーグ8位)通算打率・342に10本塁打とバットマンとしての数字はもちろんだが、遊撃手としての守備はプロのスカウトが絶賛している通りすばらしい。
1年時から普段の練習も見ているが、一言で言えば手のかからない選手である。向上心が人一倍。ドジャースの大谷翔平にも言える「努力する才能」が抜きん出ている。田中武宏監督が「彼に言うのは守備もやっとけよ、というくらい。バッティングはほっとけばずっと打ってるからね」と笑顔で話すように、練習の虫だ。
私生活でもそれが表れる。六大学のスターでイケメン。モテモテと思って「彼女は?」と意地悪な質問をしたら「いません」とあっさり。その理由が「彼女がいると、彼女に合わせる時間が必要になるじゃないですか、デートとか。ボクは練習をしたいのに。今は野球に専念したいんで無理ですね」と宗山らしい返答だった。
宗山の地元・広島が1位入札を表明。当日は何球団が入札するのか。投手を補強したい球団も多いが、優秀な外国人を連れてきて間に合わすことも可能性。だが打って守れる遊撃手は滅多にいない。いずれチームリーダーになれる素材を獲得するのはどこか。24日のドラフト会議をドキドキしながら待ちたい。(落合 紳哉)
<リーグ戦で一番苦手な投手は?に…> 優勝をかけた早大戦に1分2敗と勝ち点を落とし、ほぼ優勝の可能性はなくなった。エースの伊藤樹(3年=仙台育英)に抑えられたが、3回戦で右前打を放った。「この打席でこう打てば伊藤を攻略できるんだと分かったけど遅すぎた」と残念がった。リーグ戦で一番苦手な投手は?の質問には「荘司さん(立大―楽天)です。角度があってフォークも鋭い」とドラフト1位で入団した右腕を挙げていた。
<下級生の頃からしっかり単位取得> 商学部に在籍している宗山。4年前期を終わって卒業に必要な単位はあと2。これもリーグ戦に専念したいため下級生の頃からしっかり授業を受け、単位取得してきたから。「野球選手の前に学生」と話す田中監督の言葉を実践してきた証拠だ。
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