NTT西日本・吉川育真 入社1年目から三塁の定位置獲得 一発長打も秘める両打ちの9番打者
スポニチアネックス / 2024年10月25日 17時13分
第49回社会人野球日本選手権大会(29日開幕、京セラドーム)に出場するNTT西日本の吉川育真内野手(23)が25日、三菱自動車倉敷オーシャンズとのオープン戦に「9番・三塁」でフル出場し、先制ソロを含む2安打2打点の活躍を見せ、勝利に貢献した。
「(本塁打は)少し詰まりましたが、初球からどんどん行くつもりでした。自分の思ったところにバットを出せている。迷いなく自信を持ってスイングできています」
0―0の3回2死走者なしから、初球の直球を振り抜くと先制の右越えソロとなった。同点の7回1死三塁では、フルカウントから7球目のスライダーをとらえ決勝の右前適時打。いずれも左打席から快音を響かせ、チームの全打点を叩き出した。
岡山理大付、国学院大を経て入社1年目。50メートル走で6秒0という俊足もあり、高校1年からスイッチヒッターに転向した。元々は右打ちで、今も「右の方が狙った球を仕留める力はあると思います」と分析するが、この日も含め入社後の2本塁打はともに左打席で放ったもの。河本泰浩監督は「9番は大事なポジション。初球から思い切り振ることもできるし、粘ることもできる。新人ながら自分の役割を理解してくれています」と高く評価した。
今夏の都市対抗予選では全5試合でスタメン起用されたが、本戦では補強選手の陰に隠れ3試合とも途中出場に終わった。「悔しい思いはありました」。都市対抗が終了してからは、本格的なウエートトレーニングに着手。東京ドームで目にした全国レベルの投手を攻略するべく、瞬発系のメニューを週4日の頻度で行った。成果は着実に現れ、長打力は向上。日本選手権近畿地区最終予選の三菱重工West戦では、DeNAのドラフト1位指名・竹田祐から中越え2点二塁打を放ち、逆転サヨナラ勝ちにつなげた。
「負けたらシーズンが終わるという試合の重みを感じつつ、1年目なのでフレッシュさを出し全力で楽しみたいと思います」
京セラドームでの初戦は、11月1日のHonda戦。吉川は爽やかな笑顔を浮かべつつ、確かな決意をのぞかせた。
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