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日本ハム 新庄監督不在の中で秋季キャンプスタート…“雲隠れ”も中継チェックし遠隔指示

スポニチアネックス / 2024年11月2日 6時3分

練習前に円陣を組むナインら(撮影・高橋 茂夫)

 今季リーグ2位と躍進した日本ハムは1日、本拠地エスコンフィールドで秋季キャンプをスタートした。就任4年目の来季こそ日本一を狙う新庄剛志監督は、主力選手が集まる中で、今キャンプに参加しない異例のスタイルとなった。指揮を執った過去3年間でナインの成長を認めており、主体性を重んじた練習にする方針で、コンディショニング調整とレベルアップを図る。

 待てど暮らせど、新庄監督はグラウンドに姿を現さなかった。昨年に続き2年連続でファンに観客席を開放した本拠地での秋季キャンプだが、10日まで行われる今キャンプには参加しない見通し。それでも、栗山英樹CBOは、指揮官の意図を代弁した。

 「体力や技術をアップさせようとしているところもあるので、一人一人がやるべきことが全然違う。選手に監督の意図は伝わってるので自分で考えてやってくださいよ、と」

 球団関係者によると、新庄監督の不参加理由は「来季に向けたアップデートのため」。今季の戦いの振り返りや戦術の練り直しなどをしているもようだ。ただ、チームを離れる決断ができたのも、選手を信頼している証だ。この3年の成長度合いを見て、選手に取り組みを任せ、体力のリカバリーや技術のレベルアップを促す。

 実際に、シーズンの疲労の度合いが強い松本剛は別メニューで軽めの調整を行い、来季2年目を迎える捕手・進藤は、新任の的場2軍バッテリーコーチとともにグラウンドでノックを受けて技術を磨いた。ただ、指揮官は任せっきりでもない。遠隔でキャンプのテレビ中継をチェックしているとみられ、林ヘッドコーチは「監督がしてほしいことは担当コーチに伝えている。そういうことはちょっとずつ(練習メニューに)入れていく。今日もメッセージが入っていた」と、走塁やチーム打撃に関する大まかな練習メニューは伝えている。

 2年連続最下位から2位に大躍進したが、ソフトバンクとのCSファイナルSでは3連敗を喫して敗退。リーグ優勝と日本一に向け再スタートを切った中で指揮官は“雲隠れ”したが、これも来季にリーグ優勝と日本一を達成するための計画の一部。選手会長の松本剛は「(ソフトバンクとの)力の差は痛感した。個々がレベルアップするしかない」と歓迎。ファンにとっては、新庄監督の姿が見られないちょっぴり寂しい秋季キャンプだが、選手が一挙手一投足でエスコンを盛り上げ、“実りの秋”にする。(田中 健人)

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