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【TOTOジャパンC】竹田麗央、米ツアー初V&米2年シード獲得 日没寸前!PO歴史的死闘6H目決着

スポニチアネックス / 2024年11月4日 4時1分

ブレーオフ6ホール目で優勝を決めバンザイする竹田麗央(撮影・井垣 忠夫)

 ◇米女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック最終日(2024年11月3日 滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72)

 現在メルセデスランク1位の竹田麗央(21=ヤマエグループHD)が通算15アンダーで並んだマリーナ・アレックス(34=米国)をプレーオフ6ホール目で下し、自身初の米ツアー優勝を飾った。米ツアーの2年シードを獲得し、来季からは舞台を世界に移す。正規の18ホールは首位と3打差の4位から出て、1イーグル、5バーディー、2ボギーの67をマークし、史上初めて初優勝したシーズンで8勝に到達。初の年間女王にも王手をかけた。

 すっかり日の落ちた夕空に竹田が両手を突き上げた。自身初のプレーオフは2時間を超える死闘となった。実に6ホール目。日没が迫り、ここで決めなければ翌日に持ち越しになることも分かっていた。1・2メートルのバーディーパットを慎重に沈めた。「やっと終わった。8勝目を挙げることができて、凄く自分でもびっくりしている」とほほ笑んだ。

 空も暗くなった中で行われた優勝セレモニー。ライトに照らされて行われた優勝スピーチの第一声で「長くしてしまってすみません」とギャラリーを気遣った。これで米ツアーの今季残り試合と翌2年間のシードを獲得した。クールな竹田が優勝し、珍しくガッツポーズしたわけは「Qシリーズ(最終予選)に行かなくていいっていうのがうれしくて」と顔を赤らめた。

 最終日も1Wで平均270ヤード超の飛距離を武器にスコアを伸ばし続けた。逆転劇の始まりは16番パー5だ。残り240ヤードから3Wを振り抜き、2オンに成功。3メートルのイーグルパットを沈めて一気に1打差に迫った。最終18番でも2打目でグリーンを捉え、バーディー締めでプレーオフに突入。怒濤(どとう)のチャージだった。

 悪天候で中止となった前日、仲の良い小祝さくらとゲームセンターへ足を運んだ。野球好きの2人はクレーンゲームで7000円を使い、お目当てのプロ野球チップスをゲットした。「さくらさんに“行こう”って言われたので行きました」と笑う。つかの間、緊張から解かれ、絶好のリフレッシュになった。

 これで今季8勝に到達した。現在メルセデスランク1位を独走中で2位との差は771・52ポイント。残り3戦、次戦終了後も700ポイント差を維持していれば、初の年間女王戴冠が決まる。「気を抜くことなく最後まで頑張りたい」と竹田。いよいよ「麗央時代」が本格化してきた。(山手 あかり)

 ≪最多は「7」≫88年のツアー制度施行後、プレーオフ(PO)最多ホール数は「7」で過去に2度あり、02年ヴァーナル・レディースでは久保樹乃が木村敏美、山崎礼奈とのPOを制し、06年スタンレー・レディースでは古閑美保が大山志保との激闘を制した。6ホール決着はそれに次ぐ記録で今回が9度目だった。

 ≪母:米国でも支援 父:思い出の大会≫観戦した竹田の母でプロゴルファーの哲子(さとこ)は「米国の切符をもらったのがうれしいと思う」と表情を崩した。米国でも愛娘をサポートする予定で「生活が変わるので麗央に負担がないように手伝うだけ」と話した。父・宜史(たかし)さんは「中学の時、この大会を見に来て(ロゴ入り)ヘッドカバーを買ってジュニア時代ずっと使っていた。それを思い出した」と逸話を披露し「海外メジャーで活躍してほしい」と期待を込めた。

 ▼2位マリーナ・アレックス お互いに良いプレーができた。竹田選手は勝者に値するプレーをしたと思う。物凄く可能性を持っている。最後は勝ってTOTOのトイレが欲しかった。今はビールが飲みたい。(プレーオフの末に惜敗)

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