楳図かずおさん トレードマークの赤白ボーダー 常にシャツ着用、まことちゃんハウスは観光地化

楳図かずおさん

　「漂流教室」「まことちゃん」などで独自の作風を築いた漫画、芸術界の巨匠・楳図かずお（本名・楳図一雄＝うめず・かずお）さんが10月28日、死去した。88歳。胃がんを患っていたといい、施設で療養中だった。

　赤白ボーダー柄のTシャツがトレードマークだった楳図さん。赤と白については自身のラッキーカラーだと語っていた。

　また、公式ホームページ内のインタビューでは「なぜ、いつも赤白しましまシャツを着ているんですか？」との問いに答えている。「多少はゆったり見えるかなっていうので」と細見の体形をカバーするという意味があったほか、「着るとわりとどういう他の洋服にも合わせられるってことで。もうひとつは、テレビに出て、山の中のロケに行ったときに、どういう遠くからでもよくわかるっていう」と、ユーモアたっぷりに明かしていた。

　　

　東京都武蔵野市にある自宅“まことちゃんハウス”の外壁も赤白ボーダー。この住居をめぐっては建築工事中の07年、赤白の外観が景観を壊すなどとして、周辺住民が工事差し止めを求め東京地裁に提訴。この仮処分申し立てについて、東京地裁は近隣住民の訴えを却下した。続けて近隣住民から外壁撤去を求めた民事訴訟を起こされたが、09年に勝訴している。“まことちゃんハウス”は当時、連日情報番組で取り上げられていたこともあり、記念撮影をするために訪問する人が増えるなど観光地化したこともあった。