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歴代ソフトバンク担当が語る和田毅 思い出深い自主トレの坂道ダッシュ

スポニチアネックス / 2024年11月6日 6時3分

23年、ソフトバンク・和田(右)の自主トレで一緒に走り疲労困ぱいのスポニチ井上記者(左手前)

 ソフトバンクの和田毅投手(43)が5日、今季限りで現役を引退すると発表し、福岡市のみずほペイペイドームで引退会見を行った。「松坂世代」と呼ばれた1980年度生まれ、前身のダイエー時代を知る最後の現役選手だった。並み外れた練習量を誇り、40歳を超えても活躍を続け、22年のプロ生活で日米通算165勝をマーク。ファンにも愛されたサウスポーは、晴れやかな表情で現役生活に別れを告げた。

 【記者フリートーク】走れない和田は和田毅ではない。決断の根底にあるはずだ。10月中旬に左足付け根を痛めてポストシーズンでの登板はなくなった。生命線のランニングも再開途中だった。

 「僕は身長(1メートル79)も高くないし、体も大きくない。トレーニングだけじゃ補えない。ならば何で補うかと考えた場合に走り込み。今も若い子には負けない。走れなくなったら無理。衰えと考えているので」。長崎市内での自主トレ名物が護国神社での坂道ダッシュ。約200メートル、傾斜角約20度の長い坂を8、9本。江戸時代の飛脚を参考に走り方を研究し「お尻で走るんですよ」と言っていた。

 「井上さん」と敬称で呼ばれたが、僕も和田と同じ松坂世代。自主トレ前に坂道で“コソ練”し、一緒に走ることで根性と気概を示してきた。超自慢の同学年左腕。42歳の時、生きざまを聞いたことがある。「僕は走り続け、いい球を投げられなくなったらやめる」。もう一緒に走れない。ああ、寂しい。 (20~24年ソフトバンク担当・井上 満夫)

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