日本ハム・伊藤大海 新グラブで自分超えだ!ダル、大谷らに続く15勝の壁突破狙う
スポニチアネックス / 2024年11月8日 6時1分
日本ハムの伊藤大海投手(27)が新たな相棒とともに「15勝の壁」を超える。来季に向け、自身がブランドアンバサダーを務めるミズノ社製グラブをモデルチェンジ。昨季まではスタンダードな型を使用していたが、手全体を覆う「ライナーバック」で新調し、エスコンで行われた7日の秋季キャンプでも使用した。今季は新庄剛志監督(52)と約束した15勝にあと一歩届かなかったが、新グラブでさらなる飛躍を狙う。
練習終わり。一塁ベンチに腰掛けた伊藤が、大切そうに新たな相棒を見つめた。ブラックにピンクひものカラーリングは今季と同じだが、グラブの背面は手全体を覆う「ライナーバック」仕様に様変わり。来季から使用する予定の新グラブを握りながら、使い心地について明かした。
「どうしても(従来のグラブは)手のひらから握ってしまうので。このグラブはいい使い方ができる」
“秘密”は内側にある。新グラブの左手中指と薬指部分に若干の段差があり、指先が引っかかる作りだ。従来のグラブでは左手を引く時に手のひらから握っていたが、指先から握る意識を持つことで力を最大限発揮することができるという。伊藤は「指先だけを引っかけることで、一番力が入りやすくなる」とこだわりを語った。
指先にこだわる理由もある。今季はボールの握り方を変えた夏場以降、平均球速150キロを計測。両腕の動きは連動しており、「ボールの握りとインスピレーションはマッチしている。右も左も同じことをできているとバランスはいいし、より力を発揮しやすい状態に近くなる」。より細部にこだわって、再現性を求めていく。
今季は自身初の開幕投手を任されて14勝5敗、防御率2・65をマーク。リーグ最多勝&最高勝率の2冠を達成したが、新庄監督と約束した15勝にはあと一歩届かなかった。球団では19年の有原(現ソフトバンク)以来となるシーズン15勝に向け、伊藤は「真っすぐが強いとゾーンで勝負ができる。追い込むまでの投球スタイルの強さとして、平均球速(のアップ)が欲しい」と課題を口にした。
新グラブのウェブ部分には「H」のローマ字があしらわれている。大海の頭文字でもあり、生まれ故郷の北海道の頭文字でもある。北海道から誰もが認める球界のエースへ、「1ランク、2ランク上がりたい」と右腕は言う。改良された新たな相棒とともに指先の感覚を高め、さらなる頂点を目指していく。(清藤 駿太)
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