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ナイスな人選!西武・仁志新コーチは「熱い心」と「理論的な思考」の人

スポニチアネックス / 2024年11月8日 8時3分

打撃指導する仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチ(右)

 最初にその名前を聞いた時は「ナイスな人選!」と思った。新たに西武の野手チーフ兼打撃コーチに就任した仁志敏久さん(53)。西口文也新監督の就任が決まり、新たな指揮官を支えるコーチ陣容の取材をしていた。その時に「これまで西武球団と縁がなかった人」が候補になっていると聞き「誰だろう…」と。それが仁志さんだった。

 鮮烈なデビューは今でも覚えている。巨人入団1年目、96年のシーズン開幕戦。4月5日の阪神戦に「1番・二塁」でスタメン出場すると、初回の初打席初安打を含む3安打をマークした。新人の開幕戦3安打は史上7人目。球団では初の快挙だった。当時自分は遊軍記者だったが、翌97年から巨人を担当。仁志さんにはいろいろとお世話になった。

 身長1メートル71センチ。プロ野球では小柄な部類だが、小さな体に秘めた闘争心は熱かった。同時に引退後は筑波大大学院で学び、江戸川大で客員教授も務めた理論派。「熱い心」と「理論的な思考」を併せ持つ稀有な存在といえる。横浜(現DeNA)でもプレーし、2軍監督を務めるなどこれまでセ・リーグ一筋。初のパ・リーグに、仁志さんも新たな勉強の場だと思っていることだろう。

 7日付のスポニチ紙面の独占インタビューでは、来季の西武について「おとなしいチームにはしたくない。ちゃんとそれぞれの思いを言い合えるチームにしたい」と語っていた。自分が取材していても、現在の西武の若手選手は確かにおとなしいタイプが多い。そんな選手が殻を破るための手助けを、ぜひ仁志コーチには求めたい。

 昨季限りでDeNAの2軍監督を退任し、今年は解説者を務めたいた。その解説も的を射ていて非常に面白かった。西武コーチに就任した仁志さんだが、もうすぐ開幕する「プレミア12」ではJスポーツの中継で解説を行う。個人的にはそれも楽しみにしている。(記者コラム・鈴木 勝巳)

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