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阪神超攻撃型オーダー 1番・輝、2番右京 初回得点リーグ5位…先手必勝へ 9日紅白戦でテスト

スポニチアネックス / 2024年11月9日 5時17分

特守を終えて笑顔を見せる阪神・佐藤輝(撮影・大森 寛明)

 高知県安芸市で秋季キャンプ中の阪神・藤川球児新監督(44)が9日の紅白戦で「超攻撃型1、2番」をテストする。8日にスタメンを発表し、紅組の1番に佐藤輝明内野手(25)、2番に前川右京外野手(21)を入れた。「カモメ・ポーズ」つながりもある左のスラッガーを並べることで、今季リーグで2番目に少なかった初回の得点を増やせる可能性がある。

 藤川監督が再び、独自性あふれるオーダーを組んだ。3日に行われた秋季キャンプ最初の紅白戦で2番にした佐藤輝を、今度は1番に置いた。2番は前川。初戦と同様に、報道陣の前でオーダーを読み上げた指揮官は狙いを胸の奥にしまった。

 「こちらの都合もありますけど、選手たちがどう考えて動くというか、佐藤がどうこうということはないですけど、テーマはそれぞれにあるんじゃないかと思います」

 長打力がある強打者の打席数が増えれば、得点力向上が見込める。この一般論に加え、安打後の「カモメ・ポーズ」でシンクロするコンビが並ぶことで、今季抱えた課題を解消する可能性がある。初回得点57は、中日の48点に次ぐセ・リーグ2番目の少なさ。バントに縁遠い超攻撃型1、2番が機能すれば、逃げ切り態勢を築く野球が視野に入る。

 白組の1、2番は中野と小幡で、「力」が特徴の紅組とは対照的に、「技」を連想させる布陣になった。もっともこの時期はテストをし放題で、4カ月後の来年3月28日に組まれた広島との開幕戦への参考資料にすぎない。佐藤輝もそれを承知とばかりに「(打順に関係なく)変わらずにいい打球を打ちたいっすね。一番回ってくる打者が一番打てるように頑張ります」と淡々。強打の1番といえば、米大リーグのワールドシリーズを制したドジャース・大谷を連想させるが、記者から水を向けられても「一番多く回ってくるので、しっかりと。それぐらいですかね」とあっさりかわした。

 公式戦でトップバッターを務めたことはなく、今年2月11日の春季キャンプ紅白戦でデビューした。この時は「打順立候補制」で自ら希望し、2打数2安打をマーク。前川と組む1、2番で、定着しつつあった近本、中野の「チカナカ」とは違った魅力を打ち出せれば、25年虎打線に劇的変化をもたらしそうだ。(倉世古 洋平)

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