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慶大・清原正吾が進路表明を保留「明日以降自分と向き合って考えたい」「腹に落として決めきれていない」

スポニチアネックス / 2024年11月10日 15時59分

<早大・慶大>早大に勝利し涙する清原(撮影・藤山 由理)

 ◇東京六大学野球秋季リーグ戦 慶大2―1早大(2024年11月10日 神宮)

 東京六大学野球の秋季リーグ戦を締めくくる早慶戦が行われ、慶大が2―1で早大を下し、2連勝で勝ち点を獲得した。これで12日に早大―明大の優勝決定戦が行われることとなった。

 10月24日のドラフトで指名漏れしていた慶大・清原正吾内野手(4年)は「4番・一塁」で先発出場。1点を追う4回に1死二塁から中前へ抜けるかという二塁内野安打を放ちチャンスを拡大。本間の右前同点打につなげた。清原は6回の二ゴロでは一塁へヘッドスライディングを見せるなど気迫をみせた。9回の最後の打席は空振り三振。4打数1安打に終わったが、試合は8回に勝ち越しに成功して逃げ切った。

 試合後、スタンドの応援席に向かってあいさつする際には、顔をクシャクシャにして涙をぬぐった清原は大学での全ての公式戦が終了。今季からウエスタン・リーグに参入したくふうハヤテなどが獲得を狙っている状況で、自身の進路について「本当にこの早稲田戦で2連勝することを考えてきたので、明日以降に自分と向き合って考えたいです。まだ腹に落として決めきれることがてきていない。(野球継続も含めて)本当に考えて決めたい」と胸の内を語った。

 父は西武、巨人などでプロ野球歴代5位の525本塁打を放った和博氏で、この試合もネット裏スタンドから見守った。

 清原家の長男として異例のルートを歩んできた。小3で野球を始めたが「大きな重圧があって(野球から)目を背けたくなった」と中学はバレーボール部、慶応(神奈川)ではアメフト部に所属。「両親を喜ばせたい」と猛練習に励み、4年となった今春のリーグ戦では初のレギュラーとなり、一塁のベストナインも獲得した。

 類を見ない成長スピードは今秋のリーグ戦でも緩まなかった。リーグ戦初アーチを記録すると、9日の早慶1回戦では今夏の大学ジャパンに選出された早大エースの伊藤樹投手(3年)から左翼席に豪快なリーグ3号。打者としてのタイプは違えど、楽天からドラフト1位指名された明大・宗山塁内野手(4年)がマークしていた今季2本塁打を上回った。

 「本当に2連勝で勝てて良かった。僕自身の力たけじゃやってこれなかった。試合のあとに込み上げてきて泣いてしまいました。(最後の三振は)僕らしてくていいんじゃいかと思います」。早慶戦の終わりとともに1つの区切りを迎え、今後の進路を見極めていく。

 ◇清原 正吾(きよはら・しょうご)2002年(平14)8月23日生まれ、東京都出身の22歳。小3から「オール麻布」で野球を始め、中学はバレーボール部、慶応高ではアメリカンフットボール部でタイトエンドとして活躍。弟の勝児は慶応(神奈川)で昨夏の日本一に輝くなど2度の甲子園出場。1メートル86、90キロ。右投げ右打ち。

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