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イチロー氏 WBCなど大舞台で力を発揮するには?「僕はそうやっていました」金言伝授 大阪・大冠を指導

スポニチアネックス / 2024年11月10日 18時13分

指導を終え、大冠の生徒らと記念撮影するイチロー氏

 マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(51)が9、10日の2日間にわたり大阪の大冠野球部を臨時指導した。野球部訪問は昨年12月の沖縄・宮古に続いて5年連続通算9校目。

 「夢叶(かな)え甲子園」――。今回の指導のきっかけは、強豪私立がひしめき合う大阪で「本気で甲子園を目指す」公立校の選手全員からの手紙だった。2年28人(うち1人は女子マネジャー)、1年18人(同1人女子マネジャー)に加えて7月に引退した3年生部員も14人中13人(同1人女子マネジャー)が参加。イチロー氏は、情熱は伝わったが、自分たちの現在地や強豪私立を倒して勝ち上がることの難しさをどこまで理解しているのか、聞こえのいい目標を持つことで満足してしまっていないだろうか、彼らの覚悟と正しいアプローチができているのか、そこを確かめたかった。「強豪私立を倒す」という目標を掲げる公立校の本気度を厳しい目で見てみたい――。その思いで訪問を決めた。

 サプライズで同校の練習に姿を現したイチロー氏。「初めましての」のあいさつは“強烈”だった。「(甲子園に行きたいという)情熱は凄く伝わってきました」と伝えた後「大阪の状況を見ると、大阪桐蔭と履正社の2強なんだろうと。強烈に意識しているよね?一方で相手がどう思っているか考えてほしいんだよね。彼らはどう思っているか、考えたことある?僕は愛工大名電で野球をやっていて、愛知4強と言われて。この立場からすると16のチーム、眼中にないです」。イチロー氏が経験してきた“現実”をいきなり生徒たちにぶつけ「僕も本気で来た」と自身の生徒たちと真剣勝負がしたいという思いをストレートに伝えた。

 生徒とは別にランニングをして、アップ姿をチェック。そして実戦をイメージした独特なダッシュ練習を見ると「凄くいい練習をしている」とうなった。

 その後、キャッチボールでは股関節の意識の仕方を説き、ノックや打撃練習でも体重移動などについて選手たちと言葉を交わした。

 その後の質問タイムで「WBCとか逃げられない場面で力を発揮するにはどうしたらいいですか」と聞かれると「逃げたいよ。でもやるしかない。平常心でできないことを知った方がいい。そこを目指す人が多い。でもできない。残念ながら。ゲームを練習の一部と見立てたら克服できるかもしれない。練習をゲームに見立てても難しい。練習の限界がある。してほしくないのは自分のリズムを崩すこと。崩すと入った時に訳が分からなくなる」と自身の考えを伝授。選手たちから「ルーティーンですか」と声が飛ぶと「凄く大事。ベンチにいる時から難しい状況をイメージする。難しい状況で回ってくるイメージ。僕はそうやっていました。最初からできた訳じゃない。いい場面で何回もやられてきた。平常心で向かうことは捨ててほしい。ゲームの中の一部が練習だと思う感覚が持てたらレベルが上がる」とイチロー氏の言葉にも熱が帯びた。

 練習の最後の最後にフリー打撃を披露。約30スイングの実演で75メートルのフェンス奥にある体育館の天井に数球乗せる。途中で代わりに打った選手も体育館上へ打ち込むと、イチロー氏の白い歯がこぼれ、選手たちもキラキラした目で“イチ流”の打撃に見入っていた。

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