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伏見工から校名変更の京都工学院、9年ぶり花園切符 “泣き虫先生”山口総監督が全国大会に願うこと

スポニチアネックス / 2024年11月11日 6時1分

<京都成章・京都工学院高>優勝を決め雄叫びを上げ記念写真に収まる京都工学院高フィフテーン(撮影・後藤 正志)

 全国高校ラグビー大会の京都府予選決勝が10日、たけびしスタジアム京都で行われ、京都工学院が10―8で京都成章を下し、9大会ぶり21度目の花園出場を決めた。前身の伏見工が16年に洛陽工と統合されて現校名になってから初めての花園切符。伏見工の元監督で、“泣き虫先生”こと山口良治総監督(81)も観客席でうれし泣きした。京都成章の連覇は8で途絶えた。

 京都工学院の選手、スタッフ、そして“泣き虫先生”の目からも歓喜の涙がこぼれた。昨年度の決勝で7―10と惜敗するなど何度も屈してきた京都成章に2点差で競り勝ち、9大会ぶりにつかんだ花園切符。00年度に主将として全国制覇を成し遂げ、就任6年目の大島淳史監督(42)は「やってくれると信じていた。赤黒のジャージーを花園で輝かせたいと思ってやってきた」と男泣きした。

 前身の伏見工は平尾誠二、大八木淳史らを擁し全国制覇4度を誇る強豪。現部員はかつての栄光を知らない世代だが、「信は力なり」の伝統は受け継がれていた。前日ミーティングでは「この代の全員で(花園を)決めよう」と誓い合った。先頭に立ったのがFB広川陽翔主将(3年)だ。3―3の後半17分、左に展開されてきたボールを受けると「ここで決めないと主将じゃない」と勝負。巧みに相手をかわし、勝ち越しトライを奪った。

 人気ドラマ「スクール☆ウォーズ」の主人公のモデルとなった山口良治総監督もスタンドで喜びに浸った。「久しぶりのうれし涙。一人一人が自分の責任を全うしてくれた」。ただ、鮮やかな復活を果たした名門にとって、ここがゴールではない。山口総監督は「ファンの皆さんも伏見を覚えてくれている。(全国で)速い展開ラグビーを見せてほしい」と全国舞台での飛躍を強く願った。 (西海 康平)

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