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巨匠たちとの魂の競演!見応えたっぷりの高峰秀子写真展

スポニチアネックス / 2024年11月11日 14時27分

「巨匠が撮った高峰秀子写真展」が東京写真美術館で開催中だ

 【佐藤雅昭の芸能楽書き帳】2010年12月28日に86歳で永眠した女優高峰秀子さんに名だたる8人の写真家がレンズを向けた「巨匠が撮った高峰秀子」写真展が目黒区の東京都写真美術館地下1階展示室で12月8日まで開催中だ。

 「二十四の瞳」(54年)、「浮雲」(55年)、「張込み」(58年)など数々の名作映画に主演した高峰さんの生誕100年プロジェクトの一環。11月9日の初日に足を運んだ。会場に入ると、まず目に飛び込んできたのが、高峰さん本人がセレクトした“好きな作品”15本のスチールの数々。4歳で出演した1929年公開のデビュー作「母」から「馬」(41年)、「春の戯れ」(49年)、「雁」(53年)などと続いていく。

 そしていよいよ写真展の目玉コーナー。木村伊兵衛、土門拳、早田雄二、林忠彦、秋山庄太郎、大竹省二、操上和美(88)、立木義浩(87)の各氏という写真の世界に大きな足跡を残す8人が、それぞれ大女優と対峙(じ)した“魂の共演”は見応え十分だ。

 早田氏の写真の中には高峰さんが佐分利信、木暮実千代、山田五十鈴、笠置シヅ子のモノマネをしているユニークな作品もあって思わずニヤリとさせられた。高峰さんを「天性の撮られ上手」と称した秋山氏の作品の中には夫の松山善三監督を散髪している写真があり、養女で文筆家の斎藤明美さんによれば、高峰さん本人もお気に入りの一枚だったそうだ。

 1960年に撮った1枚がポスター用に使用された大竹氏もプロとして、女優としての凄さには舌を巻いたという趣旨のコメントを寄せている。プライベートのスナップショットも含めて総計95点が展示された写真展。改めて大女優の大きさ、深さが浮き彫りになる好企画だ。11月19日から12月1日までは写真美術館の劇場で映画も上映される。

 生誕100年プロジェクトは25年も続き、年明けの1月2日から11日までは東銀座の歌舞伎座タワー木挽町ホールで「高峰秀子の愛した着物RETURNS」も開催。3月には池袋の新文芸坐で「高峰秀子生誕100年オーラス特別上映」が行われる予定だ。

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