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【筑後鷹】育成2年目・重松凱人 目指すはマッチの後継者 実りの秋に「確率アップ」を実現する

スポニチアネックス / 2024年11月12日 5時2分

ソフトバンク・重松

 ソフトバンクの育成2年目、重松凱人外野手(24)は今季の3、4軍の非公式戦127試合に出場して3割を超える打率を記録するなど、チーム屈指の成績を残した。だが、2軍戦では13試合出場で打率・167とアピールができなかった。現在実施中の秋季キャンプのテーマは確率アップ。亜大の先輩で球団OBの松田宣浩氏(41)のような力強い打者になるべくバットを振っている。

 10月28日まで開催された「みやざきフェニックス・リーグ」で重松は松山2軍監督と話し合う中、「確率が悪い」と指摘された。それは自身でも認識していた。「直接テーマを与えてくださった。これが今の自分の課題だと思う」とアベレージ向上を目指してバットを振っている。

 亜大の大先輩でもある松田宣浩氏からも注目されているスラッガー。「3軍で成績を残そうと必死になった」と挑んだ今季は非公式戦127試合出場で打率・325、10本塁打、88打点をマークした。一方で518打席で84三振を喫したように確実性が課題だった。2軍戦では13試合に出場して24打数4安打、打率・167と通用しなかった。

 2軍戦で育成選手は1試合に5人しか出場できず、成績にむらがあっては出番すら回ってこない。「特にバッティングのミート率を上げたい。ヒットを打ちにいくのではなく捉えるのを大事にしたい」と確実性を上げたいと考えている。大道3軍打撃コーチは「上のレベルでやっていける選手」と評し、「対応力とコンタクト力と技術を上げること。求められるのは長打だと思う」と今後の成長に期待した。

 50メートル5秒9の脚力も魅力だ。今季の非公式戦では43盗塁をマークした。「失敗してもいいからチャレンジしなさい」というチーム方針のもと積極的に次の塁を狙った。ただ、2軍戦では盗塁0。「3軍でチャレンジできたことは良かったですけど、2軍で勝負できるかと言われると自信は持てていない」。秋季キャンプでは足が武器の佐藤直から走塁を学ぶなど、レベルアップに励んでいる。

 日本シリーズでは2学年下の笹川が初安打初盗塁をマークするなど存在感を示した。同じ外野手で長打が打てるなど重なる部分も多い。ファーム施設で一緒に汗を流す時間も多かっただけに「近くの人が活躍してくれたら自分にも火が付く。指標にもなる」と燃えている。来季は勝負の3年目。2軍定着の先に待つ明るい未来を目指し鍛錬を重ねていく。 (杉浦 友樹)

 ◇重松 凱人(しげまつ・かいと)2000年(平12)4月12日生まれ、福岡県出身の24歳。小3でソフトボールを始める。戸畑高では通算28本塁打も甲子園出場なし。ソフトバンクに22年育成ドラフト9位で入団。背番号166。1メートル87、96キロ。右投げ右打ち。

 〇…オンオフの切り替えも一流を目指すためには大事だ。重松の息抜きは釣りをすること。10月のある休日には育成同期の西尾と長崎で海釣りを楽しんだ。もともとは川釣り派だったが、西尾に誘われて海釣りにも行くようになった。「時間を忘れて没頭できるのがいいです。しっかり楽しめました」と笑みを浮かべていた。

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