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広島・矢野 4年目でうれしいゴールデングラブ賞初受賞 2位に大差「いずれは菊池さんを超えたい」

スポニチアネックス / 2024年11月13日 5時2分

広島・矢野

 守備のベストナインを選ぶ「三井ゴールデン・グラブ賞」が12日に発表され、広島・矢野雅哉内野手(25)が4年目で初受賞した。今季遊撃のレギュラーに定着した矢野は2位の長岡(ヤクルト)に151票差をつける圧勝。同日、秋季キャンプ先の宮崎県日南市の宿舎で取材に応じた若ゴイは「いずれは菊池さんを超えたい」とさらなる高みを見据えた。また、西武時代に6度選ばれている秋山は、セ・リーグ移籍後では初受賞となった。

 悲願だったゴールデングラブ賞を初受賞した矢野は、喜びを爆発させた。

 「一年間頑張って最終的に獲れた結果なので、聞いた時はうれしかった。周りから評価されているのが、自分としてはうれしい」

 今季は137試合に出場。うち遊撃では119試合に先発(二塁で8試合先発)。自慢の広い守備範囲と強肩を生かし、再三の好守でチームを救ってきた25歳の貢献度は、セ・リーグ遊撃手で3位の守備率・985(失策12)という数字だけでは測れない。それでも、本人が今季の守備を振り返り、印象に残るのは「悪いプレーばかり」だという。

 特に8月27日の中日戦(バンテリンドーム)では、4回2死一塁でカリステの打ち取ったゴロをファンブル。自らの失策をきっかけに、逆転負けした一戦を悔やんだ。その一方で、出場を重ねるごとに自信を深めていったのも事実。大切にしてきた守備の心構えを明かした。

 「どんな形でも、アウトにすることだけを考えながらやっていた。そこから先は、状況判断なので。しっかり周りを見られるようになりましたし、状況判断できるようになった。その経験は大きい」

 試合前練習では、ノックを受けながら、その日のグラウンド状態を確認するとともに、「丁寧にしっかり捕るのを意識しながらやっていた」。まずは送球よりも捕球に重きを置いたことで、守備の安定につながったといい、かねて同賞を目標にしてきた背番号61は「守備だったら誰よりも練習してきた自信がある。自分でいろいろ考えながらやってきたし、それが間違っていなかったと、結果として出たので良かった」とうなずいた。

 「いずれは菊池さん(の回数)を超えたいという目標もある。まずは一年一年しっかり頑張ってやっていきたい」

 オフには合同自主トレを敢行するなど師と慕う菊池は、二塁手部門で22年まで10年連続で通算10度受賞している。矢野も名手として君臨し続けるべく、先輩の背中を追いかける。(長谷川 凡記)

 ▽ゴールデングラブ賞 72年にダイヤモンドグラブ賞として始まり、86年から現名称。今年で53回目となる「守備のベストナイン」表彰。選考は新聞、通信、放送各社のプロ野球担当として5年以上の経験を持つ記者による記名投票で行われる。今年の有効投票数はセが298、パが259だった。

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