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“選球眼の鬼”阪神・前川を藤川監督も絶賛 紅白戦3打席3四球に「実はすごい価値がある」

スポニチアネックス / 2024年11月17日 5時17分

ボールを見すぎて目が疲れた!? 紅白戦で3四球を選んだ阪神・前川(撮影・北條 貴史)

 ◇阪神紅白戦 白組2ー1紅組(特別ルール)(2024年11月16日 安芸)

 背番号58のバットは最後まで“動かなかった”。白組の「4番・左翼」で先発した阪神・前川は、巡ってきた3打席すべてボール球を見極めて3四球。長打が魅力の有望株が、選球眼という新たな武器を見せつけた。

 「1打席目の感触も良かった。3ボールから(ファウルした4球目が)ちょっと甘かったので長打にできたかな。それだけが心残り。(3四球は)間というか、バットが止まったので」

 1打席目の3ボールから、長打を狙いにいった4球目を仕留めきれなかった反省を忘れなかった。特筆すべきは5回1死の第3打席。いずれも空振りで追い込まれながらも、フルカウントからしっかりボールを見送り好機を拡大した。紅白戦での4番起用が決まった前日は一発長打を宣言していたが、打ち気にはやることなく、果たした渋い仕事に進化が見える。

 今季のボール球スイング率31・7%は、300打席以上立った自軍の8選手でワースト3位。21歳の“我慢”ににじむ成長に目を細めたのが藤川監督だった。「3つ四球を選んだことに実はすごい価値がある。打ちにいったところで(バットが)止まれるというところは成長というか。シーズンと違うところを見せてくれた。一つ身に付けそうなスキル」と大きくうなずいた。

 前川も指揮官の称賛を力に変えるつもりだ。「とてもありがたい。来年チームに貢献できるように頑張らないといけないと思います」。バットに当てるだけがすべてではない。“見極められる”大砲を目指していく。 (遠藤 礼)

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