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「花のロクイチ組」最後の関取・宝富士 5年ぶり7連勝!武隈親方が「長続きできる秘訣」分析

スポニチアネックス / 2024年11月19日 4時17分

<大相撲九州場所9日目>阿武剋(右)をはたき込みで破る宝富士(撮影・岡田 丈靖)

 ◇大相撲九州場所9日目(2024年11月18日 福岡国際センター)

 平幕・宝富士が1敗の阿武剋をはたき込んで5年ぶりの7連勝を飾り、2敗を守った。先場所限りで元関脇・妙義龍や碧山が引退し、関取では最後の昭和61年度(1986年度)生まれの「花のロクイチ組」が幕内前半の土俵で気を吐いている。3大関は2日続けて安泰。琴桜は欧勝馬を一方的に押し倒した。

 37歳が入幕2場所目の新星に立ちはだかった。立ち合いで得意とは逆、相手得意の右四つ。宝富士は、それでも動じなかった。体勢を沈めて押しに対抗しながら体を開くと、阿武剋が土俵へ両手をついた。

 「体に染みついた動き。苦し紛れで、いいのか悪いのか」

 19年秋場所以来、5年ぶりの7連勝にも苦笑い。「明日はそうはいかない。圧力をかけて攻め切りたい」。きょう10日目は御嶽海戦。馬力のある相手に同じ手は通じないと戒めた。

 横綱・稀勢の里(現二所ノ関親方)や大関・豪栄道(現武隈親方)を輩出した「花のロクイチ組」最後の関取。87年2月18日の早生まれで、同学年だ。先場所限りで妙義龍(現振分親方)らが引退し「巡業へ行っても同世代が少なく、さみしい」と嘆くが、その巡業先ではジムを探して通う。土俵への熱意でベテランらしからぬ体の張りを維持。この日で通算1317回連続出場とし、豊ノ海を抜いて単独史上9位になった。20年初場所で引退した武隈親方は「(同学年で)一番形がしっかりしている」と分析。加えて土俵際での突き落としという逆転技があることで「長続きできる秘訣(ひけつ)」と指摘した。

 阿武剋戦の直前、玉鷲を寄り倒した弟弟子・錦富士の取組から元気をもらったという。そして「もっと上の番付で取ってほしい」と激励も忘れない、関取7人を擁する伊勢ケ浜部屋の兄貴分。10日目は10場所ぶりの幕内連続勝ち越し、そして13年初、春場所で2度達成した自己最長8連勝へも挑む。 (筒崎 嘉一)

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